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ホゾについて 3  2002.6.29記 
  次に板目や柾目面の接合については部材の板厚が足りない場合な 
どになりますが、先の木端面の接合面積が増えただけのものです。      
木端の場合は接合面積が小さいですから、芋矧ぎだけでは大きな接  
着力を得ることが出来ませんが、この場合は接合面積が広くなります  
ので、芋矧ぎだけで一つの部材としてどのようにも扱えます。それと木 
端同士では中すきを考えなけれならないことも有りましたが、ここでは  
その必要はありません。  
板目の接合について見ていきますと、接合面の板の向きは図のよう 
に左から木表同士、木表と木裏、木裏同士の三種類が考えられます 
が、前に木の扱いについてで書いたことから分かると思いますが、白 
丸部分の木の動きを考えれば、左二つの木表同士、木表と木裏、が 
好ましいことに成ります。   
ただこの辺りのことも角材であれば、あまり 
神経質になることも考え物ですし、臨機応変に考えてください。 
緑矢印の幅寸法にもよりますが、当然柾目と板目を接合すれば板の     
伸縮が違いますので、白丸部分に目違いが出たり、湿度によりバイ   
メ
タルのような動きをすることになりますので避けるべきでしょう。 
勿論    
柾目同士であれば何の問題も有りませんし、おい柾      
であれば板 
目と同じ考えでかまいませんが、反りも弱いのでそこまで神経質にな 
る必要も無いでしょう。 
 また中図の木表と木裏の接合は板目の一枚板と同じですから、青点      
線のように反る傾向にありますが、左右図の木表、木裏同士は動き     
が
相殺されますので反りは出ない傾向にあります。これを利用してそ    
り止めの不要な状態で使いたい部材などに活用できますが、そうした  
ことは
Challenge の「その他のホゾ、構造について 9」の中ほどより  
少し書いてありますのでそちらを参考にしてください。 
    赤楕円部分の木端面の鉋がけにおいて逆目と順目にならないように 
それぞれの板の上下の向きはは十分注意してください。接着につい 
ては木端と同じですが、接合面が広いので接着剤は少し緩めにして 
おいた方が良いでしょう。 
後はすり合わせてよく密着させ、クランプなどで締め付けます。またこ 
の場合は形状的に木ネジなどを補強併用することも容易です。 
              次に釘と木ネジを使うことに付いて見ていきますと、
釘は止結力が弱 
いので使う所を良く考えて、スクリュウ釘を使うなどの工夫も必要です。 
下図のように釘を埋める場合には、板に傷を付けない程度まで打ち、 
後は釘締めを使い最後まで打ち込みます。釘締めで打つときにずれて 
板に傷を付けたり、座グリ穴の角を欠かしたりしないように注意して慎 
重に打ち込んでください。 
図のように下穴を開けてある場合には垂直に打ちますが、他の場合に 
はなるべく釘はハの字や逆ハの字になるように、気持ち傾けて打ち抜 
けにくくする方が良いでしょう。 
接合面が木口の場合には接着剤を非常に吸い込みますので多めに塗 
りますが、釘や木ネジで締め付けることにより紫部分にはみ出てきます 
ので、乾かないうちにウエスなどでふき取ってください。 
「ホゾについて 4」で続きを書いていきます。 
   
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