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Challenge 2
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ホゾについて 4 2002.7.1記
基本的には木ネジを主体に使っていくことになりますが、軟材では締
め付け力を上げるためにタッピングビスを使う方が良いでしょう。
木ネジの締め付けは、効率を考えると電動ドライバーで構いませんが、
最後に一締めは手で締め付け具合を確認しながら締め付けたいとこ
ろです。特に木口面への締め付けはネジの利きが弱いですし、ネジが
利かなくなる微妙な臨界点がありますので、手で締め付けてそこを察
知しながらなるべく強く締め付けてください。
また図のように締め付ける所が木口近くの場合には強く締めすぎます
と、板が潰れて白楕円部分の木口面に割れなどの悪影響がでる可能
性がありますので、良く様子を見ながら締め付けてください。特に緑矢
印の板厚が薄い場合の軟材には注意が必要です。
当然図からも想像できると思いますが、木ネジの頭は皿タイプを使い
ますが、通常座グリしてダボ(この場合ダボが適切な表現かどうか分かりません
が、ここではダボで書いていきます。)しで埋めるような所ではM 3、M 4の木ネ
ジで事足りると思いますが、そのときの座グリ径はM 3は6φ、M 4は8φ、
紫矢印の座グリ深さは5ミリ程度は欲しいところです。
また黄矢印のように下穴を空けておく必要がありますがM 3は3.2〜3.5φ、
M 4は4.2〜4.5φになります。座グリ穴を埋めるダボは市販のラミンやラ
ワンなどの丸棒でも適いませんが、出来れば作るものと同じ木の端材
(共木)などで削りだして作れば、雰囲気が合いますし材料の有効利用
になります。
ダボは必要な径の+1〜2ミリの角棒を切り出し、図のように両木口面
にテンプレートで必要な径の丸を描き、小鉋で8角、16角と角を落として
丸めて行き、最後
は作業台の上で転がしながらサンダー(木工やすり)
で横ズリして滑らかな丸棒に仕上げますが、転がして仕上がり具合を
確認してなるべく真円になるようにしてください。丸穴に当てて径を確認
しながらそのままでは入らない程度に仕上げますが、横ズリしますので
少し毛羽立ちますが、穴に打ち込みますのでそのままで構いません。
ダボ埋めは差し込む赤矢印の角を、スケールなどに回しながら押し当
てて潰し入りやすくします。またそのままではきつくて入らないはずです
から、青矢印部分を作業台の上などでぐるぐる回しながら、何とか入る
太さまで金槌で叩いて潰しますが、これを木殺しと言います。
先に接着剤を一寸付け金槌で打ち込みますが、下図は上図のダボ部分
を上から見たところですが、図のように座グリが木口部分に近い場合に
は空丸部分が割れる可能性がありますので、木殺し具合を注意してくだ
さい。またダボの年輪の向きは見栄えを考えて揃えるようにしてください。
ダボの余分な切り取りは本体に傷を付けない様に、ハガキなどにダボの
通る穴を空けて被せ、両刃鋸ですと使わない鋸刃で傷をつける可能性が
ありますので、出来れば片刃で背金の無い目の細かい鋸で切り取り、後
はノミで削り取ります。この時にノミでも鋸でも片側から刃を入れますと最
後のところがかける可能性がありますので、両側から刃を入れるように
した方が良いでしょう。
後このダボの意匠的なバリエーションとしては、下左図のように角にしても
良いですし、角度を変えても面白いでしょう。また下右図のように面を取り
頭を残す方法も有ります。ただこの場合はホゾではないのでダボが抜ける
可能性が高くなりますので、状況を良く考える必要があります。
「ホゾについて 5」で続きを書いていきます。
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