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イスについて 16 2002.1.25記
写真(C)の様に背を単独で編む場合について書いていきます。
写真のイスは角度と縦横Rが付けて有りますが、ここでは基本として角度、
R、無しで裏表編みぐるむ方法を書いていきます。
編み方は始めに書いた四角のストレートと変わる所はありませんが、全て
の面が見えますので端末処理やロープの繋ぎ、フレームに対するロープ
の収まりなどを考える必要が有ります。
普通のイスであれば座は四隅に脚が有りますので、自然に上手く収まって
しまいますし、あまり目立ちませんが、背の場合は目立つ所ですので綺麗
に収まるようにフレームを設計する必要が有ります。
また、橙矢印部分の横編みについては見た目だけでなく、そのままではロ
ープがずれる可能性が有りますので、後脚に上手く収まるように設計してく
ださい。
まず、縦巻きに関しては、右図の黄点線は背板になりますが、青矢印部分
はロープとフレームの面が揃うように、後脚と背板の差寸を決めていきます。
この寸法は4ミリのロープでしたら3ミリという様に、ロープ径-1ミリで上手く収
まると思います。
ただ、ここではイスの背は上端をフラットにする事で書いていますので、後
脚の上端は長短変化させて柔軟にデザインしてください。
横巻きは後脚の内側以外三面共ロープと面を合わせるために切欠く事にな
ります。茶点線はその切欠きラインになりますが、その深さになる赤矢印寸
法は青矢印部分と同じ様にロープ径-1ミリになります。
また、その位置は背板から緑矢印の寸法下がった所にします。下の背板
(貫)も同じですが、ここの寸法はロープ径-2ミリで上手く収まると思います
が、ここの寸法は背板の面取りや角度、R、などが付いてくると多少変わっ
て来ますので、状況に合わせて上手く決めてください。
この切欠きは、全面ストレートでは加工が大変ですから紫矢印の様にRを付
けて両端付近のみにするのも良いでしょう。写真(C)(D)のイスはこの方法で
製作しています。
縦巻きは裏表編みますので必然的に「イスについて 12」で書きました、捨て巻き部分を別のロープにして、二本で
巻く方法になります。
上下どちらをどの巻き方にするかについては、本巻きは、けさにしますので上側が巻きやすいですし、巻き始めの
端末処理は座の様にフレーム内側で始めますと、捨て巻き部分の目数が表と裏の違ってしまいますので、目数を
合わせるために外側で処理することになりますし、外での処理ならば作業のしやすさを考えて上側が良いでしょう。
下側にした捨て巻きの、巻き始めの端末処理はフレームの内側から初めても目数が変わらない様に巻けますので、
座の様にフレーム内側で始めます。
この辺りの事も文字にしますと、書いている本人も良く分からなくなりますが、実際に編んでみればすぐに理解でき
ると思います。
縦ロープの繋ぎは裏表とも立て巻き部分では繋ぐ事が出来ませんので、上図の紺矢印のフレーム内側で、捨て巻
き時に繋ぐ事になります。ここはスペースが狭いと結ぶことが出来なくなりますので、設計に際しては試しに結ぶな
どして、背板の寸法を決めてください。
「イスについて 17」で続きを書いていきます。
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