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イスについて 17 2002.130記
ここでは左側の上下から巻いて行く事にします。
本巻きの巻き始めは上図の水丸部分になりますが、その下の左図が上
から見た所です。まず巻き初めのロープを止める角穴を図の白四角の位
置にロープが面から出ない深さにノミで掘ります。また、黄丸部分が巻き
終わりになりますが、その下の右図が上から見た所です。ここも同様に巻
き終わりを留める角穴を図白四角の位置に同じ様に掘ります。
この時に赤丸部分が先端になりますが、先に行くほど深くなる様に少し勾
配を付けて堀ります。
まず、本巻きロープを掘った穴に押し込み小釘(小鋲)で留めます。次に
捨て巻きロープを茶丸部分のフレーム内側に、本巻きロープと同じ向きに
小釘で留めます。
まず捨て巻きロープを二回巻き付けクリップクランプで留めておきます。次
に本巻きロープを青矢印の方向に巻いていきますが、その下の図の様に
巻き初めを釘で留めた部分が隠れるように、良く詰めて巻いていきます。
後は座の所で書いた様に交互に巻いていきます。
本巻きロープの巻き終わりは緑矢印の様になりますので、巻き始めと同じ
様に小釘で止めますが、普通ここは巻いてきたロープが邪魔になりますの
で、紫矢印の様にロープを寄せて留め、後は巻き初めと同じ様に留めた部
分が隠れるように揃えます。
次に捨て巻きロープを橙丸部分のフレーム内側に、小釘で止めます。
これで縦巻きは終わりましたが、背は目立ちますので、ここの縦巻きの本
数はなるべく奇数本にして、横巻きロープの出と入りを左右対称にしておき
たいところです。
次に横を編んでいきますが、ここは左右上下どこからでも構いませんが、
角度やRが付いたりイスの仕様により制約が出てきます。ただ、前にも書き
ましたが巻き始めの方が収まり良く巻ける傾向にあることは知っておいたほ
うが良いでしょう。
ここでは一応赤矢印部分から巻いていきます。この巻き始めも目数の関係
穴を開けておきます。また、紺丸ポッチが巻き終わりになりますので、ここも
同じ様に角穴を開けておきます。
後は小釘で止めて座と同じ様に編んでいきます。ここは裏も編みますので
テンションについては、実際にはR等が付いてきますので、座の裏表で書き
ました様に表は多少加減して巻く
事になりますが、裏面においては無理の
無い範囲でなるべく強くテンションをかけて巻いておきませんと、表側の緩
みが早くなります。
巻き初めと巻き終わりの小釘で止めた所は縦まきと同じ様に留めた部分が
隠れるように綺麗に揃えます。
また、横編みは捨て巻きがありませんので、全て外に出てしまい隠れた所が
ありませんので、ロープの繋ぎは外観上支障の無いように工夫する必要が
有りますので、作業が楽で時間がかからず確実で外観上支障の無いという、
欲の深い良い方法を考えてみてください。
方法としては色々考えられるのですが、一応私の作業方法を書いておきます
ので参考にして下さい。
図は編んだ所の断面ですが、丸二つが縦巻きで、その裏で茶四角の様に縛
り繋ぎます。ここは細い綿紐で「本結び」、で縛ります。まだ足りなければ茶点
線の様に縦に「本結び」、でもう一度縛ります。これでかなりのテンションでも
大丈夫ですし、編み上がりは編んだ本人もどこで繋いだか判らないほどのし
上がりになると思います。
結構丈夫ですが念のために、表(背当たり側)は動荷重がかかりますので、
なるべく裏側で繋ぐようにしたほうが良いでしょう
位置決めなど多少コツは要りますが慣れれば結構手早く繋ぐ事が出来ます。
また、こだわりが無ければここはホームセンターなどに有ると思いますが、
結束バンド留めてしまえば更に手早く繋ぐ事が出来ます。実用強度も十分得
られます。
「イスについて 18」で続きを書いていきます。
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