暇つぶし企画なので,”ヒマなやつがおるなぁ〜”程度で読み飛ばしてもらってOKよ!
第1章 きっかけ
一応MORYは,自分の部屋(音楽室とも言う?トップページ参照)を持っている.
部屋には普通の置時計があるものの,かっこいいシンボル的な掛け時計が欲しいと考えており,店などに言った際は必ず探していた.
あるとき楽器屋に行った時のこと,Fenderの掛け時計を発見.なんとギターのボディーに時計を埋め込んでありカッコイイ.・・・が高かった.貧乏性のMORYは考えた.「安物のボディーを買って,時計のムーブメントをつけりゃエエやん」.
幸か不幸か,学生時代にギターボディ加工(PU搭載→ここ)の経験がある.それに,名古屋のとある楽器屋で,ジャンクのストラトボディが¥1000/個くらいでゴロゴロ売っているのを知っていた.時計も今や¥100均一で売ってる時代だ.なんとかなるかも!
よっしゃ,ダメもとでやってみよう!
第2章 いざ,行動開始!
とりあえず,まず必要なのは「ギターのボディー」だ.できれば塗装のないナチュラル(木目のある)なやつが欲しいなァ.早速,大須のとある楽器屋にGo!
お〜あったあった,今風の尖った形なものからスタンダードな形状のものまで,ストラトのボディが何個かある.残念なことに,欲しかったナチュラルボディのものはなかったが(まあ当然か),塗装を剥がせば済む話なので,「黒色のFenderっぽいスタンダードな形状」のものをチョイス.¥1000なりぃ〜.やす!
自宅に着くなり,早速塗装剥がしの作業に.「ギター」という本来の使い方をされないので,ちょっと後ろめたい気持ちになったけどね〜.ここは割り切ってボディをサンドペーパーでゴシゴシ.お〜時間はかかったけど大分削れてきた.
あれ?なんか赤い色が出てきたぞ!なんじゃこれは?オーマイガ〜!
そう,このボディは再塗装されたものであった.だから安かったのかな〜.でも結構キレイな色だぞ,しかもメタリックのレッドだ.MORYは考えた.
「ナチュラルにしなくても,黒と赤のまだらな色合いでも結構イケるかも!安いボディーは木目も揃ってないやろうしな.過去に愛器MORYの塗装を剥がした時,数枚の板が張り合わせてあってかっちょ悪かったしな〜」
ということで,作戦変更!全部を剥がさず,黒と赤のまだら模様にすることに決定!気持ちの赴くままに剥がしていった.
1時間くらいがんばったろうか8割方剥がせた.疲れてきたのもあって一旦終了することにした.う〜ん,早く作りたい.気分転換がてら「はめ込む時計」を探しに,近くの¥100ショップに.いろいろ物色して「直径20cmくらいの壁掛け時計」を発見.ちょうど良い大きさだ.早速ゲット.しかしこれが¥100とは・・・.いい時代やなァ.
これにてパーツは揃った.ボディを加工して搭載開始ぃ〜!
第3章 ボディ加工開始
ちなみに,楽器屋で見たホンモノのギター時計は,ボディが数センチ彫られていて,そこに直接文字板がついていた.しかし,今回手元にあるボディは,当然のことだがキャビティ(トレモロスプリングやボリュームなどをマウントする加工)でいっぱい彫られている状態だ.ホンモノをマネしても,ヘタに彫ると穴が空いてしまう.う〜ん,どうしたものか・・・.とはいいつつも,すでにアイデアはあった.
ずばり「ボディをくり貫き〜時計をはめる」のだ!あ・・・あんな分厚い木をくり貫くぅぅぅ?しかも手持ちの道具でぇぇぇ?が〜はっは・・・しんどそう・・・.まあダメもとだ.やってみよう!
はやる気持ちをおさえながら,買ってきた時計をボディにあてがい,慎重に下書き.う〜ん,予想通り丁度いいサイズだ. その後,電動ドリル(ホームセンターで¥2000くらいの安物なの)を使い,下書きに沿って円周上に穴を開けていく.昔,技術の授業で習ったように,ポンチで位置決め〜ドリルで穴あけ〜開けた穴同士を糸鋸で切っていく〜のだ.うおぉぉぉ! 地道な作業が続く.安物といってもそこは電動ドリル,結構早く開けられる.ひとつひとつ丁寧に開けていく. 1〜2時間ほどたったろうか,なんとか全周にそって下穴が開いた!やったぁ! あとは恐怖の「糸鋸くり貫き作戦」だぁ.うぇ〜ん. とりあえずメチャ疲れた.次回,気合を入れてくり貫こう! |
![]() ↑写真1 円周状に穴あけ作業が終わったところ. これから糸鋸で切っていくの・・・.きゃぁ〜!! ♪〜ヒマジ〜ン(Imagine) All The People〜♪ |
第4章 必殺!くり貫き作業ぉぉぉ〜!
「ドリルで穴あけ」まではどんどん進められたけど,いざ「くり貫く」となるとその大変さを想像してしまって,なかなかヤル気が起こらなかったのよね.でも,このままだったら「今までの労力がムダ(涙)」になってしまうので,疲れた身体にムチ打って,気合入れて作業にとりかかりました.
まずは糸鋸を穴に通し,ガシガシと切り始めた.う〜!やっぱり想像通りなかなか切れないのよぉ〜(涙)!一生懸命切っても数ミリしか進まない・・・.ぐぅ〜!それに刃が引っかかってスムースに切れない・・・.ドッカーン!萎えかけました. | ![]() こんなに細かくドリルで穴あけしました. あとは,この穴同士を糸鋸で繋げるだけなのだが・・・.ボディの厚さは3〜4cmもあるのよぉ〜! |
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そこで,ふと近くにあったCRC556(有名な潤滑スプレーね)を発見.「でも,木材にしみ込んでしまいそうやな〜.まあ,あとでヤスリ掛けするからまあええか」.ということで早速刃に吹きかけた.するとアラ不思議,スムースに刃が進むではないの!単純なもので,事が進むとヤル気が起こるMORYなのでした. |
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![]() 苦労の甲斐あって,なんとかくり貫くことができました.手がマメだらけになったのは,言うまでもありません. |
刃が2〜3本折れてしまいましたが,なんとか気合でのりきりました.(写真3参照:自分で自分を褒めたいと思います!・・・だれも褒めてくれないの.嫁はんはあきれてるし・・・トホホ) でも,出来上がりの形が見えてきた.スゴイ進歩だぞ! 早速,時計をあてがってみる.よし,設計どおり(?)やや小さめのサイズだ.あとはヤスリで形を整えていこう! |
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あらかじめ,¥100均一で購入していた棒ヤスリの出番だ. ガタガタな切り口を少しずつ削っては,時計をあてがいサイズを確認した.地道で非常にヒマ人な作業だ. 1〜2時間経ったろうか,なんとかピッタリにサイズに削ることができた!バンザーイ! しかし,喜んでくれる人はいなかった.さみしー! HPを見てくれている皆さん!このMORYの労力に拍手を!(BBSに感想なんぞ書き込んでくれたら,もっと報われます!よろしく〜.男ならこのロマンがわかってもらえるよね? えっ?ダメ?うぇ〜ん.) |
![]() ↑写真4 ジャジャ〜ン!ようやく完成したボディ部分.写真右に置いて ある青い取っ手のあるやつが棒ヤスリです.ビバ!¥100均! |
よし,次は念願の「時計の取り付け」だ!
第5章 時計部分の作成 −その1−
早速,時計をはめてみた.いい感じだ.しかし,いろいろ角度を変えて見たりしているうちに,だんだんアラが見えてきた.気になった点は2点.
一つ目は「時計の文字盤がダサイ」ことだ.あたりまえだが数字しか書いてない.こればっかりは仕方がないかなァ.もとが¥100やしな〜.
二つ目は「ボディと時計の間に隙間がある」ことだ.せっかく黒を基調にシブくしようと思っているのに,隙間から削った木材が見え隠れしている.いかにも「穴開けて,はめ込みました」の感が否めない(まあ,そのとおりなんだけど・・・).う〜ん.
MORYは考えをめぐらし,一つ目の問題点に対し解決の糸口を見つけた.
「そうだ,文字盤をパソコンで作って,シールみたいに貼ってしまえばエエやないか」.
そう考えながら時計を見ると,さすが¥100均一らしく”コストをかけずに,はめ込んで作りました”状態になっている.これは都合がいい.早速分解することに.
文字盤のカバー(透明なプラスチック)を,はめ込み用のツメを折らないよう慎重に外す.チャチな作りなので時計自体をたわませると簡単に外せた.おぉ〜ラッキー!あと,時計の針は引っ張るとスポッと抜けた.これで文字盤が露出できたので,早速直径を計ってパソコンでデザインを検討することに.
ギター型の時計なので,文字盤は音楽関係の図柄にしたいなァ.特に「敬愛するSRV」だったらシブいかも!ということで,ネットとかで素材を検索〜デザインを検討し,最終的に下記2案に絞りました. 案1(写真5-1:上) SRVどアップの写真.もとはカラーの写真だったけど,雰囲気出すためにモノクロに.古びれた感じを出すために,あえて画像は油絵風に加工しました. 早速文字盤にあててみましたが,”時計の針が見にくい”ということが判明.ボカシなどをいれても,図柄が細かいためスゴく見にくかったのであきらめました. やっぱ,文字盤はシンプルなのがいいのかな〜. 案2(写真5-2:下) 案1の反省を生かし,考えたのが下の写真.オリジナル画像はもっと濃かったけど,色を褪せさせてピンボケのようにボカすと,時計の針もくっきり見えるようになりました. ということで,案2を採用〜数字を入れて文字盤が完成!ちなみに写真でもわかるように,数字は”12”と”S.R.V”をちりばめて作成しました.なかなかカッコイイでしょ?(自画自賛?) 早速プリントアウト〜文字盤に糊付け〜時計の針をセットして完成! (PS:ホントは時計の針も”ギターのネック型”にしたかったんやけど,ごちゃごちゃしそうなのでやめました) さあ,残るは二つ目の問題だ.これについても考えていることがあったのでした. |
![]() ↑写真5-1 時計の針が見づらかった ので却下〜! |
![]() ↑写真5-2 色やピントをぼかすと 丁度良い感じに!採用! |
第6章 時計部分の作成 −その2−
二つ目の問題(ボディと時計の間に隙間)については,”何かを詰めて埋める”か”隙間を隠す”くらいしかない.いろいろ考えながら部屋を見渡すと,ボロいシールドを発見(Mr.Relicで分解してたやつ.こちら).「シールドを時計の全周に巻いて,ボディにはめればいいかも」ということで早速実験.
おぉ・・・エエ感じだ.隙間もキレイに隠れるし,時計の位置(前後方向)もピッタリ決まるぞ.
方法は決まった.あとは全周に巻いたシールドの継ぎ目をどうやって処理するかだ.ボディにあてがいながら,いろいろと試行錯誤する.「どうせなら,シールドと解かる方がエエなァ」とか考えていると,ボディには「TONEポットの穴」が開いている.ここにつっこめばかっこいいかも!(注:普通のストラトでは,TONEポット(トーンを調整するツマミ)はピックガードに開いているのだが,このボディはレスポールのようにボディに直接穴が開いているの)
![]() ↑写真6 シールド貼り付け作業の様子.白く見えるのが 木工用ボンド.乾くと無色透明になるよ! |
長さ・位置を調整し,早速時計にシールドを貼り付け.アロンアルファで仮止めし,木工用ボンドをシーラーのように埋めて処理しました.(写真6参照) なぜ木工用かというと,他にボンドがなかったからなのでした(笑).まあ,コイツは固まると無色透明になるし,飾りなので別に強度が求められるワケでもないしね〜.(実は普通のボンドを買うのをためらっただけなのでした・・・セコい!!どうせ¥100均一で買うつもりのクセして〜!) あとは,シールドのプラグを差し込むべく,先ほどのボディのTONEポット穴に,余っていたジャックをネジ止め.当然のことながらスポっとプラグが挿せる.おぉ〜. ようやくゴールが見えてきた.残る作業は「ボディ磨き」と時計取り付けだ! |
次回,感動(?)の最終回!
第7章 そして・・・最終仕上げ〜完成
ここまでこればゴールはもうすぐだ.あとはボディの仕上げを残すのみ.なんせボディをくり貫いたりしたもんだからキズだらけだ.ボディ磨きはRelic作成(ここ)でいやほど経験したので,要領はバッチリ.早速行動開始!
まずは粗めの紙やすり(#180くらい)で全体を磨く.大小さまざまなキズを消すように,大きく全体にヤスリがけ.全体がキズキズになるが,気にせず磨く.やはり経験というものは大きい.
ひととおり磨けたところで,徐々に目が細かい紙やすり(#200〜#400〜#800)で仕上げていく.だんだんキレイになっていくのが快感なのよね〜.これでほぼツヤ消しくらいの質感になったよ.
最終仕上げはコンパウンド磨きだ.これまた快感なのよね.やわらかい布にコンパウンドをつけて磨くと,鏡面のようになってくるの.経験上,あせってゴシゴシやると熱が発生してキタなくなるので,ここは慎重に磨き上げていきました.
1時間ほどたったろうか,ようやくボディが完成!新品みたいだ〜! そして感動のご対面〜!別々に作業していた時計部分とボディの合体作業だ. 取り付け方はいろいろ考えた結果,しっかりと木ネジで固定することに決定.時計の側面部分に4箇所ほどドリルで穴あけ〜ボディ部分にネジ留めしました. あとは,ストラップピンのところにヒートン(”?型”の木ネジ)を取り付け,壁につけてあるメッシュパネルに引っ掛けられるようにしました. やったぁ〜完成だぁ〜!(うるうる・・・ うそ) んで,完成した形が下の写真です! |
![]() ↑写真7 時計取り付け作業の様子.少し見にくいけど ボディと時計を4本の木ネジで固定しました. |
とりあえず完成!売っているものに比べたら貧相だけど,手作りということで愛着は負けませんぞ.労力はかかったけど,費用は¥1500くらいで出来ました.まあまあいいでしょ?(もう二度と作るのはゴメンやけど・・・笑)
今後,ネックポケットの木目部分が寂しいので,温度計をはめ込んだり,カレンダーでもつけてみようかなと思ってます.このようにして,100円ショップの旅はまだまだ続いていくのでした.
ということで,またまたお遊び企画だったけど,DIYはやっぱり楽しいな.また何か企画したいなと思います.
ここまで読んでくれてありがとね!それでは!
《完》