Challenge 2
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ホゾについて 67 2003.9.8記
また留め接ぎについて書いていきますが、赤点線のように三角の薄い角
(隅)木
を接着して補強する方法があります。この方法自体は色々なところ
で使わ
れていると思い
ますが、片面の補強になりますが圧着は楽にできま
すし、木
口面の接合ではあり
ませんから接着剤が良く利きますので、思い
のほか
効果があります。勿論この場合も釘やビスなどを併用すれば更に強
度が上
がり
ます。
こうしたものは和箪笥や水屋などの箱物家具の底面(台輪床面)に、三角の
角(隅)木が取り付けてあるものを見かけることがあるのと思いますが、これ
は補強の意味もあると思いますが、これは家具の座りに対しての意味合い
も
大きいでしょう。
家具の形状から脚物とか箱物といった分け方をしますが、家具を置く床は
平面が出ていないことも結構あるのではないかと思いますが、特に箱物家
具をべた底で作った場合にはがたつきやすくなりますし、床との相対的なも
のですからどこが浮いた部分になるか分かりません。浮いたところに敷物を
してがたつきを押さえるにしても、状態によっては何箇所かに敷物を入れる
必要も出てくるでしょうし、床との隙間が不揃いになりますので目に付きます。
また相対的に狂いが有った場合に、ある程度のことでしたら家具の自重で
ベタ底でも隙間なく置けることもありますが、家具自体が歪みますので、特に
INSETの扉などがあれば、扉と本体の隙間がずれますし、観音開きの扉で
は合わせ部分が上下にずれてしまいますので、見栄え的な収まりが悪くなり
精神衛生上あまり良いものではありませんから、せっかく隙間なく置くことが
できた家具でも、何処かに敷物をして家具本体の歪みを修整する必要が出
てしまいます。
そこで数ミリの薄い角木を当てて、この四隅の角(隅)木で床に接触するよう
にしてやれば見栄え的な収まりも良いですし、修整が必要な程度のがたつき
に対しては、四隅の何処か一箇所だけに敷物をすればがたつきに対処でき
ることになります。勿論カーペットや畳クッションフロアなど、弾力のある床で
は狂いを吸収してくれますので、補強に関しては別にして必要のない場合も
ありますが、家具を床に置くことだけを考えれば、基本的にはどんな形状の
家
具でも四脚で置くものと考えて良いのではないかと思いますので、それなり
の構造や対処を工夫します。
イスやテーブルのことになってしまいますが、そうしたことからカメラの三脚な
どの、設置面がどんな状態でも絶対にがたつかない三本脚の有用性が見え
てきますが、いいかんせん安定性が悪くなりますので、安全性を考えるとPL
法ではないですが、ある程度使い道が限定されてしまいます。
また話が横道にそれてしまいましたので、軌道修正して次項で続きを書いて
いきます。
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