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Challenge 2
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木の乾燥について 2 2002.6.10記
上図は木口面になりますが、非常に早く水分が抜けて行きますので、割れ
て来ることが多いのですが、ペンキなどを塗り水分の蒸発を抑えたり、割れ
が大きいときには鎹で止めたりして、それ以上割れが進まないようにする
必要が出てきます。
これも樹種や状況により適宜対処していきます。
下図は前項の写真の平積みを表していますが、まずこれだけで事足ります。
他にも目的や諸
条件により、井桁積み(角材)、はさ掛けと言われるものな
ど色々有りますが、ようはなるべく均一に乾燥が進み狂いを防ぐことが出来
れば良いという事です。
下図の白い部分が桟木になりますが、10〜20ミリ厚程度で適当な端材を入
れていきますが、青矢印の桟木間隔は板厚が厚けれが広く、薄けれが狭く
板幅が広ければ狭く、狭ければ広くと諸条件により適宜変えて行きます。
おおよそ1メートル前後を目安にして考えていけば良いでしょう。
桟積みの場所は初め水分の多い状態では、非常に水分を放出しますので、
屋内では何かと好ましくないでしょうから屋外で、雨水や直射日光の当たら
ない風通しの良いところに置きますが、その時にはブロックなどで20〜30セ
ンチは地面から浮かします。
もう一つ非常に大切なことは、緑矢印最下端の平面を出してお
くことです。
特にねじれなどに注意してください。屋外では水糸などを使いよく平面を出
すようにします。これが屋内であれば普通床の平面はそこそこ出ていますの
で、そのまま積む事が出来ると思いますし、床から浮かす寸法も屋外ほど取
る必要はありません。
これで桟積みする各板を平面の出た状
態で矯正して乾燥させる事が出来ます。
これが狂っていますとその状態で矯正してしまいますので、後の加工が厄介
になってきますし歩留まりが悪くなります。
半年から一年たちましたら屋内に移して、出来れば更に半年から一年以上
置いておけば良いでしょう。
勿論5年10年でもかまいません。益々枯れて扱
いやすくなっていきます。また移し変えるときには同じ板厚の中で上下(天地返し)
を変えて、少しでも同じように乾燥が進むようにしておくと良いでしょう。
屋外での乾燥はやはり材の劣化変化が大きいですから、理想を言えば初め
から屋内で時間をかけて乾燥していけば非常にひび、割れなどが少なく歩留
まりの良い結果が得られます。特に木口などはその効果が大きくに現れる
部分です。
また砂などが表面に付着することも少ないので刃を傷める可能性
も少なく
な
りますから、扱いも楽になりますが、現実にはなかなかそうも行き
ませんので、
支障の出ない範囲でなるべく早く屋内に移したいところです。
どちらにしましても材の自然乾燥は気の長い話になり、今の時代にはそぐわ
ない事かもしれませんが、非常に大切なことですから焦らずに時間をかけて
ノンビリやることです。
「木の扱いについて 1」で続きを書いていきます。
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