Challenge 2
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ホゾについて 42 2003.4.14記
一つサンプル写真を載せておきます。これはホゾ穴部分が 8×約80ミリと
少し大きな部材になりますが、
イージーロッカーの脚とロッカーの接合部
分になります。またこの写真では分かりにくいですが、ホゾは角度を付け
て挿し込みますし、最後に込み栓を打ち込む仕様になっています。木取り
もイスとしての仕様の関係から、木の収縮は大きくなりますが板目で取っ
てあります。
写真のホゾは後一つ変えてあるところがありますが、それ以外は全く同じ
欠き込みホゾ付き三枚接ぎの加工についての事が Challenge の「ホゾに
ついて 7」より書いて有りますので、そちらも参考にしてください。
下の写真は上の写真の部材を少し差し込んだところですが、かなり角度が
付いていることが分かると思いますし、込み栓はロッカーのホゾ穴側には
開けてありませんので、組み上げてから角ノミでホゾ側の穴に習って貫通
させる仕様です。
このホゾの挿し込み深さは90ミリ強、挿し込み角度は20度になっています
が、この場合に限らずこうした角度の付いた挿し込みは、ホゾ穴側は図の
緑矢印の鋭角部分がきつくなりますから、あまりホゾを利かせますと鋭角
部分が潰れたりして、見栄え的な不都合が生じやすくなりますので、しっか
りホゾを利かせた嵌め合いが出来にくくなります。
またホゾ穴の加工では角度が大きくなればなるほど、角ノミ盤での加工は
構造的(物理的)に深く掘ることができなくなりますし、ホゾの加工を考えま
すと、こちらも角度が付くことでホゾ先は青一点差線のようになりますので、
茶矢印の欠き取りが深くなり、更に空矢印部分の角度が付いたことによる
欠き取りも増えてきます。
また前に書いていますようにこうした嵌め合いの、赤矢印の面はなるべく
滑らかな面に仕上げて密着させて、接着剤の働きが向上するようにしてお
きたいところですので、丸ノコによる加工で仕上げたいところですから、ホ
ゾ穴側の部材はルーターやトリマでの加工ですからいくら広くなっても構い
ませんがませんが、ホゾ側では挿し込みが深くなると丸ノコによる加工が
難しくなります。
そんなところからこれはかなり限界に近い仕様になります。また
私の場合
はこうした嵌め合いの組み立てはクランプで締め付けて行いますが、挿し
込み深さが90ミリ強有りますから、かなり差込がきつくなりますので、前に
書きましたようにプレスマシンでもあればまた話は違ってきますが、これも
限界に近い仕様になります。
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