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ホゾについて 43 2003.4.15記

 

前項で書きましたように、挿し込みの深い場合は嵌め合いがかなりきつく
なりますし、角度が付くことでホゾ穴側矢印の鋭角部分が問題になって
きますので、こうした場合は何らかの工夫をする必要がでてきます。
こうした嵌め合いでは当然仮組みできませんが、写真は嵌め合い確認し
ている ところで、仮組みではありませんがホゾを挿し込むことができます。
これはこうした場合の一つの方法ですが、この嵌め合いはテーパーが付
けて有りますので、ある程度までは無抵抗で挿し込み確認が出来ることに
なります。
写真の具体的な数字を挙げますと、矢印の角度が20度、矢印の角度
が21度になり、差し引き1度のテーパーが付けて有ります。こうすることで
矢印の鋭角部分に負荷をかけることなく、写真のようにある程度まで差し
込んで嵌め合い確認をすることができるようになります。勿論ホゾの仕様
によりテーパー角度は変えますが、この程度の寸法仕様でしたら1度程度
が適当なところでしょう。

鋭角部分に負荷をかけずに挿し込むことができる範囲で、テーパーはなる
べく小さくしておけば、クランプで締め上げたときにテーパーが利いてホゾ
がジワリとうまく潰れやすくなります。
ただテーパーが小さすぎれば最後まで差し込んだ状態でホゾの利きが弱
くなりますし、テーパーが大きすぎれば木の潰れ具合が急になりますから、
挿し込み調整が微妙になりますので、最後まで指し込めなくなったりする可
能性が高くなります。またテーパーが大きくなればなるほど当然ホゾは抜け
やすくなります。
こうしたところも当然扱う木や寸法仕様によりに最適テーパー角度がある
はずです から、自分なりのものを掴む必要がありますが、どちらかと言えば
テーパー は小さめにしておいたほうが無難です。
実際にはテーパーを付けない状態で、どの程度の嵌め合いまでなら組む
ことができるかを掴んでおき、テーパー部分の先と元の差寸を測り、ホゾの
長さからどれだけ差し込めばホゾがどれだけ潰れるかが分かりますので、
ホゾを鉋で削り調整してその位置までホゾが差し込めるようにします。テー
パーはピッタリ合わせることが理想的ですが、矢印のホゾ元部分が空く
ことだけは絶対に避けたいところですから、そうしたことを意識して調整しま
す。勿論こうしたテーパー付けた場合でも、ホゾはしっかり木殺しして組み
付けます。


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