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ホゾについて 33 2003.4.5記 
     
  
   何度も書きますが、止めホゾではホゾ穴に差し込むことも有りますので、 
むやみやたらにホゾを利かせるために青矢印のホゾ寸法を大きくするわ 
けにはいき
ませんが、通しホゾではホゾを差し込んでおいてから楔を打ち 
込みますので、最大限にホゾを利かせることができます。 
また通しホゾは楔を打ちますので、ある程度青印寸法がホゾ穴より小さく 
ても楔を打ち込むことでホゾを利かすことが出来ますので、多少の融通性 
があります。ただあまり緩すぎても楔が入りすぎてしまい、赤丸部分の胴付 
き部分以上にホゾの部材が割れてしまうことも有りますので、注意が必要 
です。 
また楔のテーパーについても、テーパーが緩ければホゾは全体にジワリと 
利きますが、楔が深く入りますので先に書いたように、赤丸部分の胴付き 
部分以上に割れてしまうことも出てきますし、打ち込み時に楔が折れてしま 
う可能性も高くなります。 
逆にテーパーが大きければ深くは打ち込めませんが、ホゾ先部分は非常 
にホゾが利くことになりますので、前に書きましたように湿度などの関係で 
ホゾ穴の部材が縮んだ場合には、桃矢印の胴付き部分が空く可能性が高 
くなります。また経年変化で楔が抜けてくる可能性も高くなります。 
やはりどんな場合でも丁度良い加減が有りますので、自分なりのものを掴 
む必要があります。 
          楔を打ち込む位置として決まりはありませんが、楔を打つ意味からして一 
番ホゾを利かせたい分けですが、一般的には楔が一枚の場合は青矢印 
のホゾ寸法の1/3程度のところで良いでしょう。当然青矢印のホゾ寸法が大 
きくなれば楔を一枚増やしていきますが、二枚になれば少し両外気味にして 
1/4〜1/5程度のところへそれぞれ打ち込みます。 
更に寸法が大きくなれば三段目の図のように楔の数を三枚四枚と増やして 
いきますが、楔はホゾとホゾ穴を押し付けてホゾを利かせることが目的です 
から、その意味からいけば概ね両外の二枚のみがその働きをしていること 
になります。逆に中ほどに楔を打つことを考えますと、楔を打ち込んだ分は 
ホゾの圧縮で吸収されてしまいますので、ホゾを利かせる意味は殆どなくな 
ってしまいますから、一枚の場合には変心させて1/3程度のところに打つ意 
味が分かると思います。 
そんな意味で中ほどに打つ楔は中ほどのホゾの木の密度を上げて、ホゾが 
なるべく痩せないようにして、間接的にホゾの利きが弱くならないようにする 
意味が大きいでしょう。また青矢印寸法の大きいホゾは空矢印部分が密着 
しにくくなりますから、中ほどに楔を打つことでホゾが圧縮されて逆に橙矢印 
方向にホゾが膨らみますので、空矢印部分の密着度が上がります。 
また実際の組み立てではこうしたホゾの長いものは、空矢印部分のホゾとホ 
ゾ穴の密着性を上げるために当て木をして、紫矢印方向からクランプなどで 
締めておく必要も出てきます。 
 
 
                                                                       
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