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構造について 171 2005.1.16追記 
  
白丸部分の側板と向こう板の接合については前に少し触れましたように、 
突き付けのビス締めで実用上は十分な引き出しに仕上がると思います。 
勿論これは前板と側板がしっかり組み上げられていることが前提条件に 
なりますが、この辺りの事は作るものや人それぞれの考え方が関係して 
きますので、自分なりに納得のいく方法でとなります。 
          引き出しの前板は顔になりますので、先に触れた前板の面取りなど見た 
目や使い勝手などから、色々趣向を凝らしたり意匠的なことを取り入れた 
りすることのできる部分ですし、実際にさまざまな前板の引き出しを見るこ 
とができます。極一般的には板で作りますが、箱物と同じことですから二 
段目の図のように前板自体を框で組んでしまうこともできます。 
また三段目の図のように框を留めで組んでしまう方法もあります。実際に 
こうした引き出しも見かけることがあると思いますが、当然側板との接合 
においては蟻組みなどはできませんので、包み打ち付け接ぎが基本にな 
るでしょう。 
 
当然一枚の板で作る場合とは前板自体の伸縮が変わってきて、上下方 
向への伸縮が少なくなり左右方向への伸縮の要素が入ってくることになり 
ますので、INSET の場合は当然引き出し口との嵌め合い調整の感覚が 
微妙に変わってくることになります。 
青矢印の鏡板部分は、薄板を溝を掘って嵌めこんだり裏側をL字に切り 
欠いて打ち付けたりで作っていきますが、この鏡板自体も色々な面を取っ 
たりできますし、切り欠きで打ち付けの場合も相欠きで並べて張っていくこ 
ともできます。 
また OUTSET で引き出しを作る時に前板を分割する場合は、OUTSET の 
被せる部分をこの框で組んだ枠として貼り付けることもできます。当然板同 
士の接合にくらべて接触面積が随分少なくなりますので、ストッパーとして 
の働きなどのことがありますから、しっかり接合強度が確保できるように、 
配慮しておく必要があります。当たり前
ですがこの時には鏡板は省くことが 
できます。 
これは框組みですから前板に凹部が出来ることになりますので、あえて取 
手やツマミなどを付けずにおいて、赤点線のように横框の木端部分に手掛 
かりを掘っておくのも一方です。 
 
                                     
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