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 Challenge 2                               
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構造について 170 2005.11.14追記 
   
OUTSET の場合において上の図のように前板を分割することを前に書き 
ましたが、当然二段目の図のように一枚板でアウトセットで組んでしまうこ 
ともあります。当たり前ですが、この場合は前板と側板を組んでから側板 
を削って調整することが出来ませんので、本体との相対的な寸法関係をよ 
く注意して慎重に進めてください。 
  OUTSET 
では本体前面より白丸部分の前板が飛び出すことになりますの 
で、見た目的にも使い勝手や材料の面からも、可能な限り前板は薄くして 
おきたいところですからなるべく飛び出し寸法を小さくしますが、飛び出す 
(被せる)部分が引き出しのストッパーになりますので、ある程度の強度も 
確保しておかなければなりませんから、小さく見えるような工夫も欲しいと 
ころです。 
極一般的には面取りしてしまうことになりますが、鉋で面を取るも良しです 
し、今は色々なルーターやトリマの面取りビットが有りますので、好みのも 
のを取り入れそれを活用するも良しです。 
前板と側板、向こう板と側板の接合方法については、この Challenge 2 の 
ホゾについても参考にしていただければと思いますが、前板と側板の接合 
については何と言っても包み打ち付け接ぎが一番多く用いられているので 
はないかと思います。当たり前ですが上の図のように前板を分割した場合 
でも、突き付けで矢印のように打ち付けたりビス留めした場合は、被せの 
前板を取り付ければ包み打ち付け接ぎになります。 
構造的にも外観としてもシンプルで複雑な部分もありませんので、加工組 
み立て共にとわり容易ですが、丁重に組み上げておけば実用上十分な強 
度が得られますので、そうしたことから良く用いられているのだと思います。 
少し複雑で手の込んだ接合方法になりますと包み蟻組み接ぎが挙げられ 
ると思いますが、包みですから特に凹(前板)側は手加工に手間がかかり 
ますが、申し分の無い接合強度が得られますし、見た目的にも蟻を取り入 
れたものはなかなか魅力的なものです。今はトリマやルーターの蟻溝ビット 
を用いたタブテイルの冶具が有りますので、機械蟻も良く用いられていると 
思いますが、画一的に感じる部部も有りますので、蟻形状や配し方など融 
通性や意匠的な要素を盛り込もうと思えば、やはり現時点では手加工に分 
があるでしょう。ただ手加工といいましても機械で加工できる部分は、加工 
精度とスピードUPに繋がりますので、自分なりに冶具や加工方法とも工夫 
して、なるべく機械を活用していきたいところです。 
 
                                       
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