Challenge 2
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構造について 168 2005.11.10追記
前項で書きました水矢印のようにベタ底にする場合は短冊の板を並べて
張りやすいですが、二段目の図のように溝にはめ込んで行く場合は、伸
縮の逃げになるように青矢印部分には隙間を空けますので、基本
的に底
板は接着しませんが、そのままでは並べた板が動いてしまいますから、何
らか
の方法で動かないように接着ではなく固定しておく必要があります。
溝に嵌め込んだ底板を止める一番簡単な方法は、黄矢印方向の底面か
ら小鋲を打ち込んでしまいます。図では位置として板幅方向になっていま
すが、実際には両木口側を止めることになります。
溝に底板を嵌め込むだけの場合は、緑矢印方向に引き出しフレームがた
わみ(動き)易いですが、ベタ裏で底板を打ち付ける場合や、溝に底板を
嵌め込んで黄矢印のように小鋲を打つ場合は、緑矢印方向に対して面と
して引き出しフレーム自体を補強することになりますので、引き出し自体は
強固に組み上がることになります。
製作的なこととして当然底板をフレームに固定してしまう場合は、向こう板
側を絞っていますので、スコヤで前板と両側板の絞り加減を確認して左右
対称な台形になるように気を使ってください。
書き漏らしていましたが、長方形のフレームでは緑矢印方向に対する強度
は弱いものですが、向こう板側を例え僅かでも絞ってフレームを台形にして
おくことは、多少なりとも緑矢印方向に対して強度UPと歪みにくさに繋がり
ますので、底板を嵌め込むだけの場合には特に有効でしょう。
幅の広い引き出しの場合は、前板に反りなどの狂いが出た場合は大きく出
てくる可能性がありますから、出し入れに不都合が出ないにしても見た目的
には目立ちますので、ベタ裏や
嵌め込んで黄矢印のように小鋲を打つ場合
は前板を矯正していることになりますので好都合です。
ベタ裏の場合は前に書いているように別ですが、溝に嵌め込む場合におい
て無垢板の一枚板(接ぐ事が出来た場合でも)で底板を作ることが出来る場
合は、基本的には引き出しの幅奥寸法の長手に長さ(木口)方向、短手に
幅(木端)方向を持っていくことになります。
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