Challenge 2
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構造について 167 2005.7.17記
向こう板部分の底板を接着しなければ、当然重い物を入れたり長い間の
扱いに
おいて底板が下がってくる可能性が有りますので、場合によっては
四方を溝にして嵌め込んでしまう必要も出てきます。当たり前ですが底板
の交換はできなくなります。無垢の板で底板を作る場合は合板よりも寿命
が長いと思いますので、四方嵌め込みを基本として良いのではないかと思
います。
下の図のような場合は、向こう板の部分で底板が浮いているために問題が
起きてくる可能性が高くなりますが、水矢印のように下端に底板を打ち付け
てベタ裏にしてしまうことも一法です。必然的にこの場合は必ず接着剤を併
用しての組み付けになりますが、和箪笥などではこうした構造の引き出
しを
見ることができます。当然受け桟方式で引き出しを仕込んで更に面
でベタ
裏の引き出しを受けることになります。
これで引き出しの底板を下か
らの打ち付けでも底板を挟んで、受け桟の面
が加重を受け止めてくれること
になりますので、底板と引き出し本体の接合
部分への負担は随分軽減されることになります。勿論桟に比べて出し入れ
は重くなると思いますが、基本的には
底板の向きを側板と同じ向きで組ん
で、少しでも滑り抵抗を減らす方向で考えていけば不都合なく扱えると思い
ます。
これはチェスト(箪笥)の場合などの緑矢印の方向に幅の広い引き出しでも、
底板の木の向きは変えませんので、無垢の幅広一枚板は無理ですから、短
冊の板の木端を相欠きなどに加工して並べて張っていくことになります。
底板の強度としてもこの向きに張っておくことがベストです。勿論合板では表
(表面)の板がその向きになるように切り出します。
この場合に限らず、引き出しの出し入れが少しでもスムーズに行くように蝋
やワックスなどを擦動部分に塗布します。
合板で底板を作る場合は、引き出し寸法を気兼ねなく考えることができま
すが、無垢板の場合は薄く広い板はなかなか入手できないことも有ります
し、一枚板では尚更です。接いで一枚板にしようとすれば薄いが為に結構
厄介なところがあります。見た目や使う立場からすれば一枚板が何と言っ
ても一番だと思いますが、上に書きましたように実際には短冊の板を並べ
て張っていくことが多くなるでしょう。
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