Challenge 2
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構造について 133 2005.5.10記
またまた話が道草気味になってきていますので軌道修正して話を続けます
が、腰のことを重要視して考えていくときには、ハイバック的なイスはなかな
か難
しい面が多いのではないかと思います。勿論イージーチェアなどで後
傾が大きいイスの場合には、ある程度の広い面で上半身全体を受け止め
てやらなければ快適に座ることができませんから、ハイバック的な仕様が
必然になってきますが、ダイニングチェア的なイスでは上半身が立ってきま
すので、座ることに対する背の意味合い、見方も少し変わってくるような気
がします。
私の体験から、
とにかくイスに座ることにおいて腰に対する負担の少ない姿
勢を考えた時には、背筋を伸ばして正座的な状態が一つのヒントになるの
ではないかと思っていますが、例えば床に正座した時には上半身は概ね垂
直と考えて良いと思いますが、この全身そのままの姿勢で上半身(肩まで)
にピッタリ沿った背板があると仮定して全身を段々後傾させていきますと、
姿勢としては正座していますが、当然上半身は対地的に角度が付いてきま
すので、腰に対する負担が大きくなってきます。この状態と完全に同じでは
ありませんが、類似に状態で試してみましたが、やはり重力がる限りは正座
した時の姿勢即ち上半身と下半身の位置関係(特に骨盤)は大切ですが、
上半身(背筋)が対地的に垂直であることが腰に負担をかけない重要なポ
イントになるように感じます。
そうでなくても例えば頭のことだけを考えましても、上半身が後傾すればする
ほど頭を支えようとして、自然にそのために必要な筋肉に力が入ることにな
りますので結果として腰に負担が掛かります。要するに私が腰を痛めている
時には、それだけのことで腰に痛みが来たということです。
ハイバック的なイスについて少し書いてきましたが、ローバック的なイスにつ
いては概ねその反対で捉えていけばよいと思いますが、骨盤の角度や腰全
体のことを考えた場合には、腰部分のホールド感や上半身に姿勢、角度が
大切になってきますので、今まで書いてきたようなことからローバック的なイ
スに分があるように感じます。
上半身のホールド感についてはやはり昔から言われているように、ランバー
サポート辺りをしっかりホールドしてやることが重要だと思いますが、この部
分の背板はなるべくピッタリ体が収まるように、左右方向の湾曲や上下方向
の湾曲を良く検討する必要があると思いますが、この部分は上半身の一番
細い部分ですから、かなり湾曲が大きく(小さいR)なりますので、削り出しの
背板加工では歩留まりとしてはかなり悪くなるでしょう。またこの背板自体も
なかなか難しい部分になると思いますし、形状自体が要になりますので良く
考えていく必要があるでしょう。
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