Challenge 2
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構造について 124 2005.4.22記
アーム付きのイスでは、アーム
部分はデザイン的にもかなり重要なポイン
トになると思いますが、当然湾曲や曲面を取り入れたり直線、直角形状に
したりで、優雅で柔らかい
雰囲気になったり、四角 四面の硬い雰囲気に
なったりすることはイメージできると思いますが、そうした外観的なことは
ことは別にしても、アームとしての機能即ち使い勝手と言いますか、本当
に実用的なアームとはと考えていきますと、これがなかなか難しい部分で
はないかと思います。
人体は立体ですから、木の座面をお尻の形の曲面に掘り込んで、当たりを
軟らかくすることと同じように、アームについても湾曲や曲面を取り入れて
当たりを軟らかくできる訳ですが、座面に対するお尻の動き(腰の下ろし方)
よりも、アームに対して腕は動きが大きく色々な置き方をするはずですし、
アームに対する体形的な個人差や腕の置き方に対する好みも、座面以上
に影響するような気がします。
アーム自体の位置としても右図の各点線にように、色々な取り付け方がで
きますし、座った時の腕の支えから立ち座りの支えにしたり、何か物を置い
たりと座面以上に色々な働き使い方を求められますから、イス自体の扱い
方に対して求められるアームの仕様は、デザイン的な収まり、まとまりを含
めて、上に書きましたようになかなか難しい部分であることが想像できると
思います。
木の座面をお尻の形の曲面に掘り込んだ場合に、ピッタリ収まった時には
快適なものですが、逆に見ればピッタリ合わなければ快適さが損なわれる
ことになりますので、座る位置をある程度強制されると見ることもできると思
いますが、アーム部分も座面ほどではないにしろ湾曲や曲面を取り入れ場
合にはそうしたことを考慮しておく必要があるでしょう。
例えば下の図はアームの断面を表わしていますが、図のように上面を凸の
曲面に仕上げた場合を考えて見ますと、当然腕の乗せ方によってはグルッ
と来てしまうことも考えられますので、安定性としては悪くなる傾向にあると
見ることもできますし、当然コップを置くようなことはできなくなってしまいます
が、外観的にはこの部分だけで判断はできませんが、軟らかく感じたり優雅
な雰囲気を感じさせる傾向にあるように感じます。
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