Challenge 2
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構造について 123 2005.4.20記
水平なアームを黄点線のように限界まで低くしてしまう仕様も考えられま
す。イス自体の仕様にもよることは勿論ですが、アームとしての使い勝手
は少し低すぎて悪くなる傾向にあるでしょう。当然コップなど物を置きやす
いことは赤点線の場合と同じですが、
両サイドからの立ち座りも仕様によ
っては可能になるでしょう。勿論前項で書きましたような片アームならバッ
チリですし、そうした仕様のイスも見ることがあると思いますが、こうしたイ
ージーチェアの水平アームは、アーム無しのイスの横にサイドテーブルを
置いた状態を一体化したようなイスと捉えることもできるでしょう。
当然この逆の発想で見ていけば、アーム無しのイスの横にサイドテーブル
なりキャビネットを置いても良いですし、イス自体の横にバタフライテーブル
を取り付けた仕様なども面白いイスになるのではないかと思います。小ぶ
りなイスではなかなかこうした発想はまとめにくいですし、向かないところも
有りますが、イージーチェアでは奥行きが大きくなりますし、納まりも良いの
ではないかと思います。とにかくイージーチェアは自由な発想がしやすいで
すから、色々考えを巡らせて見てください。
イージーチェアに限らず、極一般的にはアーム付きのイスではアーム自体
が貫的要素になりますので、イス全体の強度が上がりますが、イージーチ
ェアの後傾の大きい仕様では、作る側から見たハード面として、アームの
重要な働きの一つになるでしょう。
勿論写真のような片持ち式のアームは、外観的にはシンプルで支えがない
ですから、邪魔になる部分が少ないなどのメリットは有りますが、そうしたこ
とは望めませんし、逆に接合部分や他の部分に無理が掛かりやすくなりま
すので、構造を含めて強度確保に努める必要が有ります。
またアーム(水平アームは特に)はつい腰を下ろしてしまったり、子供さんが
上に乗ったりなど、予想外の扱いを受けて非常に無理な力がかかる可能性
が有りますので、接合強度と部材自体の物理的強度などの強度面について
は相当検討しておく必要が有ります。
アーム以外においても、イージーチェアのようにどちらかと言えば大振りのイ
スになりますと、子供さんが飛び乗ったり飛び跳ねたりと、相当過酷な状況
にさらされる事が起きてきますので、色々な面で十分に検討して強度確保に
努めます。
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