| |
Challenge 2
<<
前へ 次へ >>
ホゾについて 17 2003.3.20記
もっと強固に組み上げることを考えますと、図のように上下にホゾを分割し
て二つにしてやれば良いことになります。これを重ねホゾ接ぎと言います。
前項で書いた小根付きに比べればホゾが二つになりますので、それぞれ
のホゾが利き接合力が上がりますし上下にホゾを配しますので、赤矢印方
向のブレも抑えることが出来ます。
これから行けば当然接合力をもっと高めよう思えば、ホゾの分割枚数を増
やしてやればいい事になります。またこちらも左図点線のように、上下のホ
ゾ間に小根を設けることで、ホゾ穴部材の強度をあまり落とさずにホゾ強
度と結合力を上げることが出来ます。
この辺りは重ねホゾの両外にも小根を配するなど、部材の仕様により自分
なりに工夫してみてください。
ここで一つ注意しなければいけないことは、紫矢印方向に伸縮が出てもホ
ゾが一枚であれば、どんな寸法仕様でもホゾの利きに影響が出るだけです
が、図のように重ねホゾにしますと木の性質上青矢印寸法は、木の繊維方
向ですから殆ど伸縮変化がありませんので、二枚のホゾ位置は動きません。
そこで紫矢印方向にホゾの部材が伸縮した場合には、緑丸部部のように
木口割れを起こすことも出てきますので、扱う木によりどの程度まで青矢印
寸法、即ちホゾ間を空けても支障が出ないかを掴んでおく必要があります。
これは非常に紫矢印寸法が大きい板の場合は、仮に重ねホゾの枚数を多
くしてホゾ間の青矢印を小さくした場合でも、上下両端のホゾで考えていくこ
とになりますので、こうした縦横の木のホゾ接合ではホゾ部材の紫矢印寸法
に限度があることになりますし、寸法に関係なくこうしたホゾ接合は木の伸
縮に関しては、無理な要素を抱えた接合であることを頭に入れておく必要が
ありますが、こうしたことは木の性質さえ理解していれば分かることでしょう。
ただ現実には幅広の板の反りを止めるために、こうした接ぎが必要になって
きますが、それに関しては何れ後項で書いていくことにします。
<< 前へ Page top 次へ >>
|