Challenge 2
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ホゾについて 18 2003.3.21記
こうした紫矢印寸法の大きい板を15項で書いたように
、L字に接合するこ
とを見て行きますが、ここでも二点差線のように天板などが取り付く場合を
考えますと、緑矢印のラインは平面に仕上げることになります。
説明の都合上少し極端に考えますと、例えば図のようなホゾ仕様で接合す
ることを見ていきますと、前項で書きましたようにホゾの位置は殆ど動かな
いと捉えて構いませんので、ホゾの部材が伸縮した場合には、白丸部分に
目違いが出てくる可能性がありますから、ホゾ位置は図の赤点線のように
なるべくホゾ穴部材の木口に近づけたところに仕立て、木の伸縮の影響を
受けにくくします。
勿論木口に近いのでホゾを利かせても支障の出ないように、扱う木により
自分なりの位置をつかみます。
このように紫矢印寸法の大きな部材ではホゾを上下に複数枚重ねたりしま
すが、二段目の図のようにホゾ部材の青矢印寸法がある程度あれば、当
然ホゾを図のように左右に二枚並べることが出来ます。
これを二枚平ホゾ接ぎと言いますが、図から正確に言えば四方胴付き二枚
平ホゾ接ぎとか両肩付き二枚平ホゾ接ぎになるでしょうか。
何度も書きますが、こうしたホゾの名称は同じものでも色々な呼び方が有る
ようですし、私も詳しく知りませんので間違ったことを書いているかも知れま
せんが、ホゾの形がイメージ出来れば良い分けですから、あまりこだわる必
要も無いでしょう。
例えば上の図のように上下にホゾを二枚に配したものは重ねホゾと言いま
すし、二段目の図のように左右にホゾを配したものは二枚ホゾと言います。
また三段目の左図は、貫などのホゾ穴の部材を横に配した右図のような状
態の物にホゾを差し込む場合になりますが、こうした場合は当然木の性質
上、桃矢印方向にホゾを利かせることになりますので、上下に重ねて配する
ことになります。
これなども二段目の図の二枚ホゾ接合を横にしただけのことで、ホゾ接合
自体は何も変わりませんが、縦横の状態の違いで重ねホゾと言ったり二枚
ホゾと言ったりします。
また統一性があるかどうかは知りませんが、空矢印は左右面とも胴付き面
ですが、黄矢印の上下面は胴付きでは有りますが、肩と言ったりしますから、
三段目の図でいけば、こちらは茶矢印の左右面が肩になります。
名称で状態を表すためだと思いますが、なかなか厄介です。
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