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Challenge 2
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ホゾについて 16 2003.3.19記
ホゾは利かせようと思えばなるべく深いホゾ穴にしたいところですし、紫矢
印寸法の大きい部材ではホゾ穴を長く空けますので、ホゾ穴側の部材自
体の強度が落ちます。青矢印寸法がきつめの場合には、こうした長いホゾ
穴ではホゾを差し込むことで、ホゾ穴の部材が膨れてくる可能性がありま
すので、他の部分に不都合が出ることもあるでしょう。
またこのように長いホゾ穴や大きいホゾ穴を空けた場合には、ホゾ穴の部
材強度が落ちますから、逆にホゾを小さくすればホゾ部材の強度が落ちる
ことになります。しっかり接合されて一体となっている限りは、全体としては
結構強度はあるものですが、胴付き面が空いてきたりホゾが緩んだりしま
すと弱い部分に負担が架かることになりますので、ホゾの部材とホゾ穴の
部材の強度バランスを絶えず自分なりにかんがえるようにします。
ホゾを利かせるにはホゾ穴に対して紫矢印方向の寸法を、木の伸縮が無
視できる程度まで小さくしてしておけば
、部材全体が縮んでもホゾは利いて
いることになりますので、一番単純に考えれば二段目の図のように上下に
肩を付けて四方胴付きとし、木の伸縮が無視できる
程度までホゾ寸法を小
さくしておけば良いことになります。
このことから行けば紫矢印寸法の大きい部材では、木の伸縮による黄矢印
部分の見栄えのことも有りますので、基本的には上下に胴付(肩)を設ける
ようにしたいところです。
ただホゾの部材寸法にもよりますが、肩部分の胴付き寸法が大きくなりま
すと、ホゾ部材に対して強度、結合力が落ちますし、組み立てにおいて赤矢
印方向にぶれやすくなりますし、ブレが目立ちやすくなりますのでそれなりの
対処が必要になってきます。
一番単純には前項で書きました小根を点線のように上下に付けてやれば、
ホゾの長さと相まってしっかりブレを抑えることが出来ますし、結合力、機械
的強度のUPにつながります。また小根部分はホゾ穴が浅くなりますので、ホ
ゾ部材の強度低下も抑えることが出来ます。これは一般的に良く行われる
方法です。
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