Challenge 2
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構造について 99 2005.3.3記
編み面のテンションについてはどんな編み方でも湿度で張りが随分変わり
ますので、そうしたテンションの変化も編むことにおいてもホゾに掛かる力
に対しても、ある程度意識しておく必要があります。梅雨時のじめじめした
湿度の高い時期と、冬の乾燥した湿度の低い時時期では、引き出しの仕
立てを変えたりホゾの嵌め合い調整を変えるように、編み込みにおいて木
工ほどではないにしても、直線部材で単純な仕様では問題が起きる可能性
は少ないですが、ある程度巻き枠に湾曲を付ける仕様では、部材、ホゾ部
分に捩じる力がかかるようになりますので、ある程度意識しておくことは必
要になることも有るでしょう。
さて、こうした湿度の変化に対して編み面の張りはどのように変化するか分
かりますでしょうか?乾燥した時は張りが強くなるのか弱くなるのか、湿度
の高い時は張りが強くなるのか弱くなるのか、一寸考えてみてください。
これも何度も書いていることですが、綿ロープとペーパーコードは素材の違
いから編み方においてもフレーム仕様においても変わってきますので、まっ
たく別物と考えておかなければなりません。堅さの違いからくる巻き枠への
馴染み方で面の取り方は変わりますし、縦方向への伸縮の違いから、フレ
ームへの負荷の掛かり方は綿ロープはより大きくなりますので、ホゾ強度も
強固にしておく必要があるでしょう。
編み座を編むことに関しては非常に単純ですから、何方でも簡単に編むこ
とはできますし、カナコ編みは縦横の布編みですから、編み目のパターンは
随分色々なバリエーションが考えられますので、色々試して楽しんでみてく
ださい。
ただ何事もそうですが、いざ編んでみるとこれがなかなか奥が深く、木工と
は異なるまた別の難しさがあります。今も編むたびに試行錯誤の連続で、
なかなか思い通りには行かなくてだちかん状態ですが、どちらかと言えば二
段目の写真のカナコ編みよ
り、上の写真のイスの
編み方が難しく感じま
すし、手、指にかなり負担
がかかります。
またその他諸々のことに関しても色々書いてきましたが、私自身も初歩的
なことしか分かりませんので、基本的な編み込みに関する私の捉え方はこ
れくらいにして、編み込みに関連したことはこれ以上あまり深入りせずにお
きます。
次ぎに板の座の場合について少し見ていきますが、木の座は硬くて弾力が
ありませんので、慣れはあるにしても長時間座る場合においては、やはりな
かなか辛いものがあります。そうした事から皆さん三番目の写真のようなフ
ラッ
トな木の座面の場合は、その下の写真のイスのように座面を掘り込んで、
少しでも体との接触面積を増やして分圧するように、お尻の形に近づけるよ
う
にして曲面に掘り込んだり色々工夫していくことになります。
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