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Challenge 2
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構造について 98 2005.3.1記
図は前項の写真のような、ラブベンチタイプの前座枠と側座枠の接合部
分
の片側を上から見たところを現していますが、前に書いていますように
貫を入れない場合は、ロープを巻くことで前座枠は青点線のようにある程
度はたわんで、白丸部分のホゾを抜く力が働きますが、縦横で編む場合
は横編みでホゾ部分を寄せ合う力が掛かりますので、多少なりとも助かる
要素はありますが、ロープ巻きでは横ロープがありませんので、この部分
のホゾ接合強度については特に強固に組み上がるように、ホゾ仕様、組
み立て共に良く考えて対処していく必要があります。
具体的にこのラブベンチの前座枠の断面は45×100ミリで、ホゾは小根付
き二段の三枚ホゾで計六枚の通しホゾですが、下の写真の拡大でそうし
たところが見て取れると思います。また背側についても少し寸法仕様は少
し異なりますが、ホゾ仕様自体は全く同様です。それでも目一杯テンション
をかけて巻いてしまいますと、ホゾが抜け気味になってきますので、ある程
度加減して巻いていくことになってしまいます。
通しホゾは接合強度としてはかなり強固なものですが、それを三枚ホゾに
しても抜け気味になってきてしまうということは、こうしたてこの原理のよう
に力が掛かるところでは、抜く力も相当なものになるということですが、こう
したところで更にホゾが抜けにくくするには、なるべく簡単な方法としてはホ
ゾについてで書きましたが、
下の図のようにホゾ穴出口側を赤点線のよう
にテーパーを付けて削り取り
広くしてしまいます。これでしっかり楔を効かせ
てホゾを組んでしまえば、先
太になりホゾは非常に抜けにくくなります。
これに関してホゾ穴を角ノミであける場合に、通常図の矢印の両外ライン
の穴あけでは角ノミが逃げないように単独穴であけますが、こうした時には
矢印部分の穴あけを最後にしてやれば、色々な条件で程度の加減は分か
りませんが、角ノミが逃げて簡易ではありますが、ほんの少しのテ−パーが
付いた穴あけになります。またチョッピリ指で内側に角ノミを押したりもしま
す。角ノミに無理が掛かりますのでお勧めはしませ
んししてはいけませんが、
そんな悪知恵の働くやつがいるんですね・・・
困ったもんだ。
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