Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

構造について 61 2004.11.23記

背面より  
背面より  
 

勿論前後左右の座枠を同じ位置で組むことも出来ますし、フレーム構造
か ら逆に段差を付けにくくなってしまうことも有りますので、段差を付けた
場合 と付けなかった場合の編み方や収まり、見た目や座り心地の特徴を
良く掴 んで、総合的に考えながらケースバイケースで使い分けてください。
またこの場合も前後の座枠にRを付けることも出来ますので、合わせて考
えて みてください。
これも一つの例として、上の写真のイスは綿ロープのカナコ編みですが、
この椅子の前座枠部分を見ていただければわかると思いますが、こうした
構造のイスは側座枠間に前座枠を直接接合していますので、二段目のイ
スのような編み方で前後左右の座枠に収まり良く段差を付けることが出来
ませんか ら、必然的に前後左右の座枠を同じ位置で組むことになってしま
います。
勿論これ以外にもこの形状(構造)では側座枠はカナコ編みですから、側
座枠は貫も兼ねて部材幅(上下方向)を自由に広くすることが出来ますの
で、貫無しのこうした構造に出来ますが、二段目のイスのような編み方で作
ろうと思えば、当然側座枠の幅は狭くしなければいけませんので、前後方
向に貫を入れるなどの工夫が必要になります。

極一般的には二段目の写真の編み方では、ペーパーコードを使用するこ
とがやはり多くなると思いますが、色々なところで何度も書いていますよう
に、ペーパーコードは非常に硬く弾力性がありませんので、座枠(巻き枠)
にはある程度のR面を取らないと折れてしまいうまく収まりません。そうした
事から丸棒などはうまく収まりますので、シェーカタイプのイスなどで丸棒の
座枠で編んだものなどは相性が良いでしょう。
ただ丸棒の座枠はベニマツなどの軟材では、細いと物理的に強度が持ち
ませんから径が太くなってしまいますので、結果的に座枠の幅(上下方向)
が大きくなってしまうことになり不向きですから、部材形状自体を変える工
夫が必要になります。当然こうしたところを丸棒仕様で対処するには堅木
などの物理的強度のある素材を使う事になります。 (ただ現実には堅木で
も強度を考えれば座枠の純粋な丸棒仕様は少ないかもしれません。)

また丸棒の座枠では当然ストレートの部材になりますが、二番目の写真の
イスのように前後の座枠に湾曲を付けると加工も大変になりますし、丸棒
では捩れに対して丸ホゾでは当然回ってしまいますし、角ホゾにしてしまう
にしても、強度を稼ぐことが出来ませんので、丸棒の座枠では四辺全て丸
棒の構成になります。
勿論下の写真のペーパーコードによるカナコ編みでも、編み込む座枠は
当然R面を取らないと折れてしまいうまく収まりませんが、上の写真のよう
に同じカナコ編みでも綿ロープを使う場合は、綿ロープは腰がなく有る程
度の弾力が有りますので、わりと小さめな糸面でもうまく馴染んでくれます。


                                      << 前へ Page top 次へ >>