Challenge 2
<< 前へ 次へ >>
構造について 42 2004.10.16記
ウインザーチェアなどの背のスピンドルは
、一般的に図のような中太の
物が使われることが多いと思いますが、これは部材強度と見た目のバラ
ンスからいけば必然の流
れだと思います。実際にその形状から座面をう
まく掘り込んで適度な角度に背のスピンドルを差し込んでやれば、その背
座の構成するラインは青点線のようになりますから、近似値的ではありま
すが人体の曲面に合ったわりと理想的な三次元曲面が得られますので、
結構フィット感の良いイスに仕上がります。
背当たりを考えれば、当然スピンドルの中太部分がランバーサポート辺り
にくるようにすることになります。見た目のバランスが有りますのでやたら
めったら太くするわけには行きませんが、可能な限り中太部分を太く(上下
端と中太部分の差寸)しておくことが快適なフィット感を得るための一つの
ポイントになるでしょう。
背当たりを考えるとストレートのスピンドルでは、中太部分の太さはある程
度限られてしまいますので、スピンドルをくの字にしたりスピンドルではなく
角棒や板でくの字にしたり湾曲させたりして、前項で書きましたようにイス
の快適なフィット感の追求は体の曲線に合わせた三次元曲面の追求です
から、少しでも青点線のようなラインに近づける工夫をした色々な仕様も出
てくることになります。実際にこうした仕様のイスも良く見かけると思います。
|
|
随分色々な話が続いてしまいましたので、何のために書き始めたか忘れて
しまいそうですから、話を戻して「構造について 36」の初めに書いた座面と
背の位置関係を少し見ていきますが、要するにこれは座面の奥行き寸法と、
関連してイス全体の奥行き寸法にについて見ていくことになるのですが、た
だ単純に座面の奥行き寸法だけについては先に書いていますように、黄色
丸部分で座面先端と膝裏がある程度の余裕さえ取れれば良いことになりま
すが、この時に腰をどの程度後ろに引いて座るか、どの程度腰を後ろに引
くことが出来るかの事が出てきますし、イスに座る場合は一つの姿勢でじっ
としていることはなく色々な姿勢、体勢と取りますので、当然背の仕様が関
わってくること
になります。そこで背自体の細かいことは前項までで多少書
いていますので、座と背の位置関係について考えて見ます。ただ後脚の仕
様など関連したことがあれば道草になりますが、またまた合わせて書いてい
きます。
<<
前へ Page top 次へ
>>
|