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 Challenge 2                               
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構造について 41 2004.10.14記 
  
  
 前項の続きになりますが
、上の図のように単純に湾曲しただけの背板で 
は、二枚並べた背板の茶矢印の背当たり面は直線になりますが、何度も 
書いていますように一概には言えませんし絶対ではありませんが、イスの 
快適なフィット感の追求は体の曲面に合わせた三次元曲面の追求ですか 
ら、茶矢印の背当たり面の縦ラインにも青点線のように湾曲が付くように 
しておけば当たりが柔らかくなりますし、姿勢や体型的な個人差に対する 
快適な当たりの対応範囲が広くなりますので、加工面で一手間かかります 
が相応の効果は得られます。 
ただ背板の接合面の胴付き部分まで青点線のように湾曲させてしまいま 
すと、後脚の背部分との収まりや後脚背部分を湾曲させた仕様にしたりの 
対処が必要なこともでてきますので、イス全体の見た目やバランス、加工 
の手間と得られる効果を考え合わせて、自分なりのまとめ方を工夫してみ 
てく
ださ
い。 
写真のイスは胴付き部分は直線で、背当たり部分だけ円錐状に加工して 
背当たりラインのセンター付近だけ極力青点線のように湾曲がでるように 
したもので、わりと簡易的な処理ですがそこそこの効果は得られます。 
こうした文章ではなかなかイメージしにくいと思いますが、写真のような背 
の仕様における製作例が、Challenge3の「アームチェアの製作過程」と「ペ 
ーパーコードを編んだイスの製作過程」のなかに有りますので、そちらも参 
照
していただければと思います。 
  
  こうした背板の削り出しでは上の図から分かると思いますが、随分歩留ま 
りの悪いものになってしまいますし、背板以外でも角度、曲線、曲面が多く 
なりますので、どちらにしましても何度も書いていますがとにかく椅子は歩 
留まりの悪いものになってしまいますので、機能最優先ですが木取りや部 
材自体もなるべく無駄が出ないように、尚且つ魅了的なイスとなるとこれは 
もう至難の業ですが、そこがまた楽しいのであります。 
そうした事からいきますとくどいほど何度も書いてしまいますが、ウインザー 
チェアやシェーカーチェアなどは本当に良く考えられていて素晴らしい構造 
だと思います。 
同じことばかり繰り返していて話しが一向に進みませんので、一寸反省し 
て話を進めることにします。 
 
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