Challenge 2
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構造について 39 2004.10.10記
実際に二段目の図のように背板をどの程度の湾曲にするかは、色々な要
素が絡み合ってなかなか難しいところですが、極々大雑把な目安としては
ラン
バーサポート辺りですと300〜600R程度、肩辺りでは800〜1100R程度
に
なりますでしょうか、当然これからいきますと、ラダーバック状にある程度
の
数の背板を配する仕様では、ランバーサポートに快適な湾曲で並べてし
ま
いますと、肩辺りが窮屈になってしまいますので、肩に最適な湾曲よりの
値
にしておくことになるでしょう。ただこれも背板の板幅、枚数や位置、範囲
な
どの仕様違いで随分変わってくることは言うまでもないことでしょう。
また背板の板幅や背板を離す間隔で、当然随分フィット感は変わりますか
ら、どの程度の板幅のものをどの程度の間隔でどの程度の枚数配するか
と、見た目のバランスも非常に重要ですから結構悩むところです。
下の図は座面より上の背板部分をだけを正面から見たところを表していま
すが、下側の背板はランバーサポート辺り上側の背板は肩下辺りとします。
こうした仕様のイスも見かけることがあると思いますが、見た目的には上下
の背板が大きく離れていて背側
の空間が広く座り心地(背当たり)に不安を
感じないでもないですが、なるべく広い面を必要最小限(材料使用量も含め
て)の背板で受け止めるには結構理に適っていて有効な背板の配し方です。
もうお分かりだと思いますが、こうした背板の
配し方で一番大切なことは、ラ
ンバーサポートが主になりしっかり背を受け止め
て、上側の背板は補助的
な従になるようにしておくことですから、上下の背板の湾曲
を変えたり背板
同士の位置関係を後脚の仕様も含めて良く考えておく必要
があります。
写真のイスはランバーサポート辺りから少し上を二枚の背板で支えるもので
すが、ランバーサポートだけのものと肩甲骨辺りまであるものの中間程度の
仕様になります。ランバーサポートだけですと腰はしっかり支えてくれますが、
ランバーサポート辺りより上は全くのフリーになりますので、背全体としては
少し安定感にかける傾向にありますし、肩辺りまでのものでは安定感はあり
ますが、伸びをしたり背を反らしたりの動作にある程度の制約を受けますか
ら窮屈さを感じることが有りますので、良いとこ取りという訳ではありません
が、部品点数などの製作的な手間や取り回しなどの使い勝手や見た目のバ
ランスから、私の場合はダイニングチェア的なイスではこうした仕様で作るこ
とが多くなっています。
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