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Challenge 2
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木について 1 2002.6.5記
ホームセンターの品揃えなどにもそれぞれ特徴がありますので一概に
は言えませんが、米松、米ツガ、米もみ、スプルース、杉、針葉樹では
ないですがラワンなどが一般的には入手しやすいのではないかと思い
ます。
ラワンについては非常に馴染みのある木だと思いますが、ラワンは総
称で色々な種類がありますが、木の性質上一枚の板の中に逆目と順
目が交互に出る交錯木理(木目)が良く出ますので、逆目を出さずに
一面をきれいに鉋がけをすることが難しく、思いのほか扱いの難しい
木であることを覚えておいてください。
また軟材は加工自体は確かに楽なのですが、その分切れ味の悪い鉋
などでは面が毛羽立ってしまいやすいですし、木口では繊維が潰れた
りしてしまいますので、美しく仕上げるにはよく切
れる鉋で削る必要が
あります。
ただこうしたことも難しく考える過ぎる必
要も無いでしょう。鉋だけで対
処出来なくても、サンドペーパーやサンダーなどで十分実用的な仕上
がり面を得ることが出来ます。
木工関係の呼び名、用語は本来覚えなくても構わないのですが、本を
読んだり他の方とのコミュニケーションなどにおいては、不便を感じる
ことになりますので、必要最小限の簡単な木工用語は覚えておいた方
が、何かと便利かと思いますので説明を兼ねて書いておくことにします。
一本の立ち木から丸太を切り出しますと、
上茶図の下が根元側としま
すと緑矢印側は元(木下)、白矢印側は末(木上)と呼びます。
次にこの丸太から紫矢印のように板を切り出しますと、青矢印面は木
端
(こば)、赤矢印面は木口(こぐち)、木の表皮側にあたる黄矢印面は
木表(きおもて)、その反対の芯側はあたる橙矢印面は木裏(きうら)と
呼びます。
当然木口の年輪の円弧を見れば木表と木裏を見分けることが出来ます。
木表と木裏は一見同じような木目になりますが、年輪の重なりは逆にな
りますので、木表はその性質上見
た目が綺麗で逆目が起き難い事から、
一般的には構造上支障の無い範囲では表にして使いますが、反り等の
木の動きの関係から耐久性を重視して木裏を表にして使うことも多くあ
ります。
この辺りに関しても、こうしなければならない言うことはありませんので、
その特徴が分かってくれば、ケースバイケースで自分なりの扱い、判断
対処が出来るように成ります。
話が後先になりますが、逆目と順目について書いていきますと、立ち木
は下茶図のように根元が一番太く上に行くにしたがって細くなりますので、
分かりやすく少し誇張して考えればバームクーヘンを立てて上側を絞り
円錐形にした状態になりますので、当然年輪も円錐形になっています。
単純に年輪だけから考えていきますが、ここから板を切り出していくこと
を考えますと、基本的には図の一点差線に当たる芯を基準として水矢印
のように平衡に鋸を入れて製材していきますので、年輪が円錐形になっ
ていることから
、その木目は木表木裏共に右下図のように山形になりま
すが、この板を二点差線のところで切断した断面の年輪はおおよそ、そ
の右図のように
斜めに走ることになりますので、紺矢印方向を順目(なら
いめ)桃矢印方向
を逆目(さかめ)
と呼びます。図からも分かると思いま
すが、当然木表と木裏は逆になります。
「木について 2」で続きを書いていきます。
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