Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

ホゾについて 110 2004.4.7記

ここでも接合強度を上げるためには、単純にホゾ部分を二枚にすれば良
いことになります。二段目の左図はその場合の木口から見たところになり
ますが、どちらの部材も平面的な図面は同じですから、片側は三角のホゾ
が二枚付いて片側は三角の相応したホゾ穴を掘ります。
内隅部分を綺麗に仕上げるために、この場合も必要があれば点線の
ように胴付を付けます。

ホゾを二枚にすれば二段目の左図から分かるように、当然五枚接ぎにな
るわけですが、ここで一工夫して更に接合強度を上げることを考えますと、
ホゾ間に当たる矢印部分のそれぞれの部材は留めの突き付けになって
いますので、この部分を普通の三枚接ぎのようにしてしまいます。
作図がうまくできないので分かりにくかもしれませんが、その右の図で言え
ば三角のホゾ側は、矢印のホゾ間を点線のようにホゾ穴を掘り、ホゾ
穴側は矢印のホゾ間に点線のようなホゾを設けます。 簡単に言うと当
たり前ですがホゾ側にホゾ穴、ホゾ穴側にホゾを設けることになります。
これで矢印のホゾ間が留めの突き付けであったものが、三枚接ぎ状態
で組み上がりますのでかなり接合強度が上がりますが、うまく形をイメージ
していただけましたでしょうか?

こうした留め形の木口を隠してしまう三枚接ぎでも五枚接ぎも、普通の雇い
ざね接ぎと本ざね接ぎの関係のように捉えれば、この場合ホゾ部分は本ざ
ねですから、これを雇いざねにしてしまうこともできるわけです。
二段目の左図で言えば、矢印がホゾですからこれを本ざねと捉えて、
点線のように四角の雇いざねにすることができます。これで両部材の加工
矢印のホゾ穴を同じように掘るだけになり、別に四角の雇いざねを作
りますので、留め加工としては容易になるでしょう。
雇いざねの木取りとしてはホゾと捉えて、矢印のように普通の雇いざねと
同じでも構いませんが、留めですから理屈からいけば矢印方向で木取り
すれば理に適っているかなと思います。
ただ雇いざねでは当然五枚接ぎにした場合の矢印部分は突き付けにな
り、平ホゾ接ぎ状態にすることはできませんが、致し方のないところです。


                                     << 前へ Page top 次へ >>