Challenge 2
<< 前へ 次へ >>
ホゾについて 103 2004.3.24記
次ぎに留めの三枚接ぎについて書いていきますが、普通の三枚接ぎにつ
いてはまだ書いていませんので、話の流れからいけば普通の三枚接ぎに
ついて書いてから、留めに付いて書くほうが話としては自然だと思います
ので、また話が横道にそれますが、普通の三枚接ぎについて前に挟むこ
とにします。
またこれ以外でも同様の場合が有りますので、随時普通の接ぎの場合を
はさんで留め接ぎについて書いて話しを進めていきます。
三枚接ぎは上の左図のように木口同士を L 字型に組む場合に、基本
的
には板厚を三等分し、図のようにそれぞれ中を残した両胴付きホゾ状態
のものと、両外を残したコの字状ものを組み上げます。こうした三枚接ぎ
は部材の形状(角材と板の仕様違いなど)により呼称が変わったりします
が、どちらにしても三枚にして接ぐ分けですから、三枚接ぎでも三枚組み
接ぎ
でもどちらでも構わないのではないかと思います。
こうした接ぎはホゾ穴ではなく開放型の接ぎですから、ホゾを利かせたり
楔で接合を強度を上げることができませんので、嵌め合い具合が接着剤
の利きと相まって接合強度に非常に大きく影響しますので、慎重に加工し
ます。
勿論嵌め合いが緩めでは接着剤の利きが悪くなるなど、極端に接合強度
が落ちてしまいますので、どちらかと言えば嵌め合いはきつめに仕上げま
すが、開放型ですから注意が必要です。
こうしたことはこの場合は三枚接ぎですから、どちらにしても不都合は出に
くいですが、五枚接ぎ七枚接ぎと枚数が増えるにしたがって嵌め合い調整
は微妙になってきます。
接合面の接触面積は結構広い接ぎですから、見た目以上に接合強度のあ
る接ぎですが、五枚接ぎ七枚接ぎになると相当の接合強度が得られます。
また三枚接ぎ五枚接ぎ七枚接ぎと書いていますように、これに限らずこうし
た接ぎは基本的に奇数枚で組んでいきます。当然奇数枚はシンメトリーに
なりますが、罫書き、加工、収まり、見てくれ共に必然でしょう。
ホゾ穴で考えてみれば、一枚ホゾは三分割、二枚ホゾは
五分割、三枚ホゾ
は七分割になってしまいますから、当たり前と言えば当たり前です。
<< 前へ Page top 次へ
>>
|