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ホゾについて 102 2004.3.22記

留め接ぎの両部材は接合面をただ単純に切断して、突き付け(芋付け)で
そこに色々な補強を施す方法を挙げてきましたが、次に補強を使わずに
留め接ぎの両部材を加工して、それを組んで接ぐ方法を挙げていきます。
わりと単純なものからかなり複雑なものまで色々な方法がありますが、こ
こでは簡単なものだけ少し書いていきます。

単純に平ホゾ接ぎを留め部分に用いれば、 組み上がりは上の左図のよう
になります。要 するに三方胴付きの平ホゾの胴付き部分に角度(留め)の
付いたホゾ接合 になります。ホゾ側の部材を平面的な図で表わせば右図の
ようになり、その 下の図のように留めの通しホゾになります。勿論止めにす
ることもできます。
留めの場合はホゾ穴は木口に近いですし留めで落としますので、矢印部
分の強度がかなり落ちてしまいますので、なるべくホゾ位置は内隅側に寄せ
ることになります。基本的には図のように内隅まで寄せて三方胴付きとすれ
ば加工も楽になります。勿論通しホゾですから、最後になるべく楔を打ち込
んで固めておきたいところですが、なにぶんにもホゾ穴部材が弱いのであま
り強引に楔を打ち込むことができませんから、様子を見ながら加減して打ち
込みます。この場合にも見栄えよく組み上げるために、胴付き面は周囲を
残して必ずノミですき取ります。
三方胴付きでは矢印の内隅部分に胴付がありませんから、見栄え的に
悪くなる可能性が有りますので、例えば額縁やガラスの落とし込みなどのよ
うに見てくれや段欠き、溝掘りなどの他の加工が必要な場合には、内隅部分
にも胴付を設けて四方胴付きとしたり、ホゾ位置を変心させたりする必要も
出てきます。
この場合に限らずとにかく留めの場合は少しのズレが非常に目立ちますし、
額縁のように枠を全て留めで組むような場合には、一箇所の狂いが全体に
影響してしまいますので、罫書き加工共に細心の注意を払います。勿論この
場合も寸法的に余裕が有れば二枚ホゾにすることもできます。

下の左図はこの場合のホゾの断面を表していますが、この平ホゾはズレに
対しては抵抗がありませんが、平ホゾをその右図のように台形の蟻形にする
ことで位置を調整(強制)しやすくなります。蟻形は吸い付きと言ったりするよ
うに、テーパーに沿って部材を寄せる働きが有りますので、この場合でいけば
ホゾを蟻形にすることで、ホゾとの嵌め合いを微調整することである程度留め
の組上がりをコントロールすることができます。こうした場合に向いているかど
うかは分かりませんが、その働きは色々なところで活用できますので、覚えて
おくと良いでしょう。


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