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イス雑感 9 2003.1.29記
ここではなるべく分かりやすいように単純な四方転びで書いてきましたが、
文章ではどうしても分かりにくいですし把握できにくいと思いますが、アナ
ログ的に原寸図で考えていけば理解しやすいと思います。厚紙と爪楊枝、
割り箸などで簡単な模型などを作ってみても良いでしょう。
現実には正方形の座面に正方形の位置で脚を均等に転ばすことはまず
ありませんので、脚を挿す位置は台形になったり前後の脚は異なる方向
へ異なる角度で挿すことが多くなると思いますが、各部材の位置、寸法関
係が把握できていれば対処できると思います。
右の立体図で行けば、緑線の脚は立方体の対角に走っていますが、これ
は初めに脚の説明で書きましたように、紫矢印の方向へ倒しますので、桃
矢印と紫矢印の三角の平面で捉え、次に赤矢印の方向へ倒しますので桃
矢印と赤矢印の三角の平面で捉えていけば分かりやすいでしょう。
また、紫矢印と赤矢印の三角の斜辺が水矢印ですから、桃矢印と水矢印
の三角から緑線の脚の仕様が分かります。
三角関数や計算方法が良く分からなくても、とにかく平面の直角三角に分
解して考え、原寸図から長さ角度を採寸しても丸棒タイプの脚で丸ホゾで
あれば、精度的には問題なく作り上げることが出来ます。ただ直角三角形
の三平方の定理だけは箱物ではまず必要ありませんが、椅子やテーブル
などの脚物では角度が出てくることが多いですから、知っていたほうが便
利かなとは思いますが、これも原寸作図だけで実測採寸しても十分対処
できるでしょう。
背については色々な仕様が有りますが、ここでは写真の椅子について見て
行きま
すと、全てのスピンドルの倒す方向としては後方への一方向だけで
すが、背もたれの8本のスピ
ンドルと、両側の少し太い2本のスピンドルの
倒
す角度を変えて三角を作り
出し、背もたれの前後方向への強度を確保
して
います。
左下の図は座面と背部分を側面から見たところですが、一本だけ現します
が空線が背もたれ黄緑線が両側の背もたれ保持のスピンドルになります。
勿論実際には背もたれは左上図の空点線のように R を付けますので、ス
ピンドル一本は細いですが全体として白矢印の奥行き方向への寸法を稼
ぎ、
両側の背もたれ保持のスピンドルとの相乗効果で強度を確保します。
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