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加工について(絶対、相対) 3 2003.1.10記

一つ例を挙げて引き出しを作る場合を考えて見ましょう。
図は引き出しの側板の木口を現したところですが、普通であれば木は
青矢印のように反りますが、前板を緑点線のようにして組み立てること
で見て行きますと、側板は木表を引き出しの中に向けることになります
ので、引き出し自体を組むことを考えますと、なるべく白丸部分が前板
押し合う方向へ力が働くようにしておきたいので好都合ですが、引き出
しの奥行きが長い場合や、和箪笥のように擦り合わせて引き出しを仕
立てるような場合には、側板の中(奥行き方向の)ほどでは側板が青矢
印のよう外に膨れる可能性が有りますので、本体との擦り合わせがきつ
くなり、引き出しの出し入れに不都合が出る可能性は多くなります。

次に前板を赤点線のように組み立てることで見て行きますと、側板は木
裏を引き出しの中に向けることになりますので、引き出し自体の組み立
てにおいては桃丸部分は逆に離れる方向に力が働きますので、引き出
しを組むことにおいては好ましくありませんが、側板の中ほどにおいては
青
矢印のように引き出しの中方向に膨れることに成りますので、引き出
しの出し入れに不都合が出る可能性は少なくなります。

こうしたことは、天板の木表、木裏のどちらを表にするかや、その他さま
ざまな場合における木の扱いにおいても捉え方の問題で、どちらでも良
いと思っていますし、自分なりの解釈が出来ていればどちらでも問題な
く対処できるでしょう。
最終的に形として同じになっても、そこに至るまでの考え方や捉え方は
さまざまではないかと想像します。 ようは自分が何を原点(絶対)に持っ
てくるかで、捉え方が色々変わって来てしまいます。しかしそれは人それ
ぞれ自由ですから、形に囚われないで自由な発想で楽しみましょう。とに
かく自分はこうだからこうすると納得出来るまで追及することです。

少し話が外れてきますが、バランスも大切に成ってきます。漠然とした話
ですが、自分で考えうる範囲のあらゆる場合でバランスを考えていくよう
にします。形、寸法のバランス、作業時間の配分、扱う木と仕様のバラン
ス、出来上がったものとそこにかけた手間のバランスなどきりが無いほど
有りますが、非常にあいまいで捉えにくく感性につながることですから、言
葉では表せないのでなかなか厄介ですし、黄金分割だといって簡単に数
値で表すことも出来ません。
自分が昔作った家具などを見て、色々な意味で何となくバランスが変だと
思われたことはないでしょうか?感性を磨くことは難しいことですし、自然
から学ぶしかないのかもしれませんが、色々なものを見て色々なものを作
って感性を磨いてください。技術も大切ですが、こうしたことも結構大切な
ことではないかと思います。
分けの分からないことをグダグダくどいほど書いてきましたが、私の原点
から見た捉え方ですから、バカバカしいかも知れませんがこれも人それぞ
れということで御容赦ください。


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