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加工について(絶対、相対) 2003.1.8記

前項で書きましたように基準を元に加工を進めていきますが、これは基
準と比較、判断して加工していくことになります。基準がありませんと比較、
判断が出来ませんので、非常に難しいことに成ります。

ウインザーチェア

 

二つの例を挙げますと、写真のようなウインザーチェアなどは座り心地を
良くするために、座面をお尻の形の掘り込んだりしますが、こうした三次
元曲面は基準を出しにくいですから、何方向からの型紙(基準)を作った
り色々工夫するにしても、作業的には手加減になりますので、ある程度
の熟練を要します。勿論工業的には三次元のNC加工機などでは相当な
ことまでできると思いますが、個人ではそうも行きません。
またホゾや追い入れなどでは加工が大変ですから、突き付け(いも接ぎ)
のビス止めなどで家具を作ろうとしますと、加工自体は簡単ですが組み
立てにおいては位置決めが結構厄介で、ある意味ホゾや追い入れなど
より組み立てが難しくなってしまいますがこれも同じことです。

加工においては後一つ絶対と相対についても考えていかなければなりま
せんが、ただこうしたことは捉え方ですから、言葉として表せばであり非
常に曖昧なところは有りますし、絶対、相対の言葉を出さなくても普段当
たり前に自然に対処していることだと思いますから、 厳格に捉える必要
はありませんが、簡単に言えば絶対は変えられないも の、変えてはいけ
ないもの(どうしても必要なもの)、変えにくいものとなり ます。

例えば角ノミ、ドリルビット、ルータービット等の、そのもので寸法が決まっ
てしまうもの、隙間家具などで隙間寸法以上では家具が入らなくなってし
まいますので、隙間寸法は絶対値になります。また他の物と高さを揃えて
家具を作るような場合には、当然高さが絶対値になります。
絶対は簡単に言えば基準になるものですから、加工手順で見ていけばど
んな作業でも、まず初に基準を作りそれを元に加工していくことになりま
す。ホゾ穴とホゾの加工で見てい けば、普通であれば角のみ(基準、絶
対)でホゾ穴を空け、それに合わせてホゾを加工していきます。
また隙間家具であればその隙間寸法を元に逆算して部材寸法を出し、
それを絶対寸法として加工していくことになります。

一方相対は言葉の通り、比較対照物(基準)に対してどんな状態であれ
ば良いかになりますが、ただ基準を自分なりにどう捉えておくかの問題
は有りますが、上に書いたホゾ穴とホゾの加工で見ていけば、ホゾ穴の
絶対に対してホゾ(相対)はどんな状態であれば良いかになります。
後一つは複数本の部材を同じ寸法に仕上げる場合に、 全てを設計値
(基準値、絶対値)に仕上げることが理想では有りますが、 それ以上に
複数の部材同士の寸法関係をピッタリに仕上げることが一 番大切にな
る場合です。


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