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加工について 2003.1.6記 
      家具作りでは基準が大切になりますが、何事も例外は有りますので
、そう 
したことはここではちょっと横に置いておきますが、そうしたことも結局は基 
本の応用で対処できるでしょう。 
単純に言えば基準を基にした加工の繰り返しで家具が出来上がります。 
何所を基準にするか、何を基準にするかで、どうしてそこを基準にするか 
を良く考えていきませんと、大きく作業性が変わってきてしまいますし、場合 
によっては加工が非常に困難になることもあリますので、慎重に見ていく必 
要が有ります。 
 
一つ単純な例を書きますと、図のような部材を木取りして下ごしらえ(木作 
り)していく場合を考えますと、まず白矢印面の平面を出しその平面を基準 
として黄矢印の厚さを出していきます。 
次に厚さを決めた二面が基準となりますので、どちらかを基準として緑矢印 
面の直角と平面を出し、その出した平面を基準に青矢印の幅を決めていき 
ます。 
最後に今まで加工した四面を基準にして、紫矢印の面を直角、平面を出し 
て切断し、この面を基準にして赤矢印の長さを決めていきます。これで部材 
の下ごしらえが終了です。 
幼稚な例で申し訳ないですが、こうして基準を元に加工していきますが、家具作りではこれが基本になります。勿論寸法を 
決めるにはスケールが、角度を決めるにはスコヤ(分度器)が基準になります。また曲線や R の型紙
などもそれが基準に 
なりますし、その型紙を使うに付いても型紙を使う基準が必要になってきます。 
初に紫矢印の面を基準にするために加工しても、後の作業の流れを考えれば意味の無い事になってしまいますから、何 
所を基準にするか、何を基準にするか、どうしてそこを基準にするかが大切になってきます。 
実際には後一つ何で加工するかも大切になってきます。 
手鋸で平面、直角を出すことは出来ませんし、この例で行けば白矢印の基準面を出す場合に、手押し鉋盤があれば簡単 
に加工することが出来ますが、手加工では大変な作業になりますし、黄矢印の厚さ決め
も手加工では大変ですが、自動 
鉋盤であればあっという間に加工出来てし
まいますし、加工精度も勝ります。 
 
実際に家具を作ろうとすれば、普通何方でも加工精度を少しでも上げようと工夫されるでしょうし、少しでも安全に早く加工 
したいと思うのではないでしょうか。特に下ごしらえなどの基本的な作業では、特に後の作業のことを考えれば、精度良く 
仕上げておきたいところですし、今ではこうした作業は機械勝るものはありません。
また溝加工や蟻溝加工、丁番の取り 
付け加工などなど、現時点ではルータ
ーやトリマが最適でしょう。 
質の高いものを作ろうと思えば加工精度だけではありませんが、加工精度は大事な一つの要素であることは間違いない 
でしょう。自分に無理なく可能
な範囲で今有る機械、工具を有効に利用しましょう。それでもまだまだ手加工でなければうま 
く行かないことも沢山有りますので、そうしたところをうまく振り分けて加工していきます。 
 
ただ基準はこうした具体的な目に見える物だけであはりません。自分はどんな物、事を目指しているか、どの程度のもの 
を目指しているかが目に見えない基準になり、ここが家具作りの原点になります。どんな設計にするか、どの程度の精度 
を目指すのか、どの程度の状態に仕上げるのかで、それにしたがってどんな機械工具を使うかどんな加工方法にするか 
が変わってきます。 
ですから本来この機械工具でなければならない、この加工方法でなければならないと形で見るのはおかしな話です。どん 
な物を目指すかは人それぞれ自由ですから、そこに優劣良い悪いの判断比較はおかしなことですし、自由に工夫して楽 
しみましょう。 
  
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