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ホゾについて 1 2001.10.4記

胴付き面のすき取り

 前にも書きましたが、ベニマツは強度が劣りますから、通しホゾを多用し
ますのでホゾが長くなりますし、ホゾ穴を開ける部材も太めになります。ホゾ
先にクサビを打ちますので、ホゾ穴の部材が収縮しますと、接合部(胴付き
面)がすいてくるか、ホゾ先が飛び出して来たりする(最悪1ミリ前後)事があり
ます。接合自体は、クサビを打ってしっかり固定されているので問題無いの
ですが、外見上好ましくないので、これを少しでも抑えるために、ホゾ穴の
部材が長方形であれば、ホゾの長い側になるべく正目を持って来るように
してやれば、その変化を少なくすることが出来ます。またホゾの接合部は、
組み立て時においてもピタリと合うようにしなければいけなせんので、ホゾ
の仕上げ処理では綺麗に接合できるように、写真にあります胴付き面の黒
く塗りつぶしてある部分を、周囲を1〜2ミリ残して0.1〜0.3ミリ程度すき取っ
てやります
と、接着剤溜まりになりますし、接合部の精度が多少悪くてもピタ
リと合い易くなります。これは非常に重要な作業ですから、全ての胴付き面
に対して必ずこの作業をしてください。
この時ノミは良く切れる状態にしておかないと、うまくすき取ることが出来ま
せんし、力を入れすぎてホゾを傷めてしまい、強度低下に繫がったりします
ので、良く砥いで慎重にすき取ってください。またホゾの入り面も忘れずに
取っておきませんと、ホゾが入りにくかったり、ホゾ穴の出口を割ったりし
ます。

ホゾ穴は「ケガキについて」で書きましたように、センター振り分けならば、
両サイドから二度引きする以上の方法は無いですから、正確にけがく事が
出来ます。ホゾ穴は角ノミ盤で掘りますが、一枚ホゾ(奇数枚)の場合、正
確にセンターを出すことは機械でも癖や刃の逃げが有り結構難しい事です。
通常ではまったく問題ないのですが、どうしても精度を上げたい時には、
たとえば15ミリのホゾ巾でしたら、6or8ミリの角ノミで両側から二度三度で
掘るか、15ミリで両側から二度掘るようにしています。ただしこの時には
ホゾ巾の精度が犠牲になります。(ホゾ穴に合わせてホゾを作りますので問題は
ありませんが)

二枚ホゾ(偶数枚)の穴あけは、けがきの「両サイドから二度引き」と同じ事
になりますので、非常に精度が出ます。箱物などでは、強度としては一枚
ホゾでまず問題ないのですが、精度がほしいところでは二枚ホゾにしてや
れば、目違いばらいが不必要なくらいで仕上がりますので、ケースバイケ
ースで使い分けてください。

写真にあります二枚ホゾ、三枚ホゾは椅子の部材ですが、ホゾとホゾの間
が少し残して有ります。普通は胴付き面と揃えて落としてしまう事が多いと思います。
ベニマツの場合は、ホゾの機械的強度と接合強度を上げたいので、接合強度は薄めの複数枚ホゾで稼ぎ、機械的
強度はホゾ元の部分で確保するようにしています。Exhibitionに有ります編んだイスなどでは、フレームに絶えずテン
ション が、かかり続けます。とくにR が付いてきますと、ホゾの接合部にかなりの捻りのモーメントが加わり、接合部が
捻じ れてしまいます。
編椅子の場合は、ホゾの形、厚さや枚数、ホゾ間の寸法、ホゾ間の残す部分の寸法、などホゾ部分だけでも、なか
なか難しいものがあります。編椅子を作られた事が無い方は、一度挑戦してみてください。ホゾの良い勉強になります。


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