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その他のホゾ、構造について 20 2002.7.10記

(A) 折りたたんでも物置台として使えます (B) 折りたたみ時 (C) 折りたたんでも物置台として使えます
(D)折りたたみ時
 
 

 次に天板の折りたたみ部分の処理について書いていきます。
この天板の折りたたみ部分の木端の処理にも色々な方法が考えられます
が、ここの処理によりずいぶん見栄えが違って来ますので、たたまずに使
う事が多いのか、たたんでおく事が多いのか等と自分に可能な加工方法
などと考え合わせて決めていきます。

まず、単純に図の様に突き付けて平丁番で組み付けます。バタフライでも
たたまずに使う事が多いのであれば、あえて手間をかける必要は有りませ
んので、たたんだ時には両木端が大きく出ますので、あまり見栄えは良くあ
りませんが、これで十分だと思います。
この時に丁番は左図の様に、裏面に丁番をそのまま取り付けます。この場
合には真鍮厚口引抜き角丁番等の様に板厚の厚い丁番では、テーブル裏
面より丁番の支点までの矢印寸法が大きくなりますので、テーブルをたた
んだ時に矢印部分がすいて来ますので、気になるのでしたら裏板を掘り
込んで丁番支点の位置を調節して丁番を取り付けます。裏面ではあります
が見栄え的にも少し掘り込んでおくだけでずいぶん違います。
また、右図の様に扉を取り付けるように木端に丁番取り付けの切り欠きを
入れ取り付けます。この場合も矢印寸法の丁番支点をの出し具合により
矢印のすき具合を調整します。取り付けの性質上、丸部分に目違いや
隙が出やすいので精度を出すために必ずトリマで加工するようにします。
また、たたんだ時には丁番が見える事になりますが、裏面では有りますが丁
番があまり見えませんので収まりは良いでしょう。ただ、たたんだ時には丁番
が見えることになります。
それぞれ丁番部分の力のかかり方が違いますので、考えや好みで決めてい
きます。

次に同じ様に突き付けて平丁番で組み付けますが、図の様に片長の平丁番
を使い、矢印寸法の丁番位置は天板の板厚以上、木端より内側にします。
こうする事で折りたたんだ場合には、折りたたんだ天板は木端より外に出ま
せんので邪魔になりにくくなります。この入り込みは矢印寸法を変える事で
調整します。当然、矢印部分には板厚以上の隙間が出来る事になりますが、
この隙間寸法は入り込みが大きくなれば広くなりますから、 長い丁番が必要に
なりますので、丁番の入手が問題になってきます。
ただし、ちょうど良い片長の平丁番が入手できない場合でも、平鋼や木で工夫
すれば普通の平丁番で作る事が出来ます。
このタイプは折りたたみの天板をかなり入り込ませる事が出来ますので、ラウ
ンドテーブル等よりも、普通の四角い実用的なダイニングテーブルなどに合う
のではないかと思います。

次に上記と同じ様に片長の平丁番を使いますが、少し折りたたんだ場合の見
栄えを重視して図の様に木端を加工します。このタイプは良く見かける事も有
ると思いますが、なかなか見栄え良くまとまります。
ただこの加工は、手加工ではなかなか精度良く仕上がりませんので、ルーター
等でピッタリ合った凹凸Rのビットで加工する事になるでしょう。
このタイプでの天板の厚さは、ビットの入手やビット径が大きくなった場合の加
工時の危険性から考えてあまり厚い物はやめておいた方が無難でしょう。最大
でも25ミリまででしょう。
この場合も片長の平丁番が入手できない場合には、上記と同様に平鋼や木で
工夫すれば普通の平丁番で作る事が出来ます。

次に写真のラウンドテーブルの方法ですが、図の様に天板の両木端を45度に
カットするだけです。
こうする事で、たたんだ時には木端の見える部分は少なくなりますし、木口部分
も留めになりますのでわりと上手く収まります。ただし、写真(C)からも判ると思
いますが、天板を開いた場合には木口部分に留めの切り欠きが出る事になり
ます。
ただ、そのまま丁番を付けますと、矢印部分の隙間は丁番の寸法がそのま
ま出て大きくなりますので、面倒でも図の一点差線の様に掘り込んで丁番を取
り付けておけば、たたんだ時の見栄えが良くなります。この掘り込みはトリマで
加工しますが、45度の角度が付きトリマベースの当たる面積が狭いので、作業
性が悪く危険性も有りますので、45度の治具を作り加工します。
また、矢印寸法は天板の寸法にもよりますが、5〜10ミリ程度が適当でしょう。
この方法は天板の板厚に対しても幅広く対応できますし、加工も単純ですから、
実用的な家具には向いていると思います。

「その他のホゾ、構造について 21」でもう少し書いていきます。


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