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その他のホゾ、構造について 8 2002.4.3記

   

 写真はライティング デスクの扉部分ですが、 この扉の表はライティング
デスクの顔として見栄え良く作らなくてはなりませんし、扉受けの事も合わ
せて考えておかなければなりません。また、裏もテーブルトップとして使い
ますから、当然見栄え良く作らなくてはなりませんし、平面とある程度の機
械的強度が必要になりますので、設計、製作共になかなか厄介であり楽し
める所です。
扉受け等も、ステーで保持するタイプ、扉受けを引き出すタイプ、扉を開け
ると扉受けが連動して引き出されるタイプ、扉受けを本体との構造から不
用にしたタイプなどがありますし、各タイプにもさまざまなバリエーションが
考えられますので、この辺りの事と扉の構造や本体との組み合わせやデ
ザインなど、他の家具には無い面白さが有りますので、遊び感覚で挑戦し
てみてください。

扉は合板などで作れば反りや伸縮等の事を考える必要が有りませんので
話は早いのですが、この扉を無垢の木で作る場合には、ライティングデス
クの機能と性質から、単純に反り止めをアリ挿しするわけにもいきません
ので、反りの対処や部材伸縮と見た目の折り合い、他の部分との関係な
どで、皆さんなかなか苦労される所だと思います。
この扉と収納の機能は、ライティングデスクやライティングビューロー以外
に見かけたことは有りませんが、扉を軽く作り、折りたたみの出来る物置
きスペースや収納として、色々な所でもっと活用しても良いのではないかと
思います。たとえばキッチンキャビネットやリビングキャビネットに採り入れ
ていけば、なかなか実用的で一味違った家具が出来るのではないかと思
います。
ここでは扉の構造について少し例を挙げておきますので、好みや他との相
性を考えながら参考にして下さい。

まず単純に図の様に扉本体の両側に本核で端嵌めを接着せずにビスで取
り付けビス穴はダボで埋めておきます。
また、これも少し面倒になりますが、本核を蟻形核にすればダボ穴は不要
になりますし、目違いもおきにくくなりますので見栄えが良くなります。もちろ
んここでも接着せずに差し込むだけです。
この構造では丸部分に端嵌めと本体の伸縮の違いでズレが出ますので、
このズレの位置はどちらかの端を接着したり、センターをダボ止めにする
などしてコントロール出来ますので、丁番を付ける位置や本体との構造に
よりズレにどう対処するか、ズレをどちらかに出すかなど、ここをいかに上
手く収めるかが頭の使い所です。
また、見えがかりになる丸部分のどちらかを、止めにしておけばこの部分
の処理の選択肢が広くなります。
出来上がりはどちらかといえば、普段着的な雰囲気になりますので、俗に
いうカントリー家具などといわれているタイプに多く使われていると思います。

次に上記の方法の見栄えを良くする意味で、見えがかりになる側の端嵌め
を図の丸部分の様に留めにします。この加工は少し面倒になりますが、
ルーターかトリマで加工し留め部分は治具を作りノミで加工すれば良いでし
ょう。
この組み立てでは留め部分だけはしっかり接着して、後は上記の方法と同
様に接着せずにビスで取 り付けビス穴はダボで埋めておきます。
当然、この場合に伸縮の違いによるズレは丁番側に出る事になりますので、
丁番の取り付けとズレの関係に支障が出ない様に良く考えておく必要があ
ります。
また、この留め部分に小ホゾを立て、通しで楔を打っておけばしっかり組み
上がりますし、見栄えもなかなか良いと思います。小ホゾの位置は矢印の様
に適宜調整してください。
ただ、この場合は蟻形核の留めは無理なので、どうしても留めにする場合
は、図の様 に扉本体の留め部分を分割して、額縁のスタイルにしておけば
良いでしょう。この場合丸部分は一枚板から分割し、再度雇ざねで組む
様にすれば木目が揃いますので、分割部分が目立たない様に組む事が出
来ます。
また、この場合にも留め部分に小ホゾを立て、同様に通しで楔を打っておけ
ばしっかり組む事が出来ます。

「その他のホゾ、構造について 9」で 続きを書いていきます。
 

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