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イスについて 14 2002.1.15記 
                                        綿ロープは腰が無いのでなるべく座面を堅くして沈み込みを抑えたいので、 
縦巻きと捨て巻きの目数は綿ロープであれば基本的に、2−2−2、で巻くの 
が良いでしょう。 
3−2−3、や、4−2−4、などでは面は柔らかくなり当たりは良いのですが、 
どうしても早く面が緩くなりますし、縦ロープもずれやすくなります。好みにも 
よりますが見た目の納まりも、2−2−2、が良いと思います。                                        
これがペーパーコードになりますと、綿ロープに比べるとかなり硬い事から、 
この編み方場合に、2−2−2、で編みますと横編みが折れた感じになり上手 
く編めませんので、4−2−4、から、6−2−6、程度にすれば納まり良く編む 
事が出来ます。また面もペーパーコードの性質上しっかりした面が出来ます。 
写真(B)や図では左右両端の捨て巻きは二回になっていますが、これはイス 
の仕様やその他の条件で変えていきますが、左右の数は揃える様にします。 
また縦巻きの数(2本でワンセット)が奇数であれば、写真(B)や図の様に座面は 
左右対称にな
りますので、縦巻きの詰め具合を調整してなるべく奇数本にし 
ておきます。 
また、横編みについても奇数本にしておけば前後対称になりますが、それほ 
ど目立ちませんし、こちらは詰め具合を調整がなかなか厄介ですから、出来 
ればということで後は編んでみた都合で運のみになります。 
 横編みの巻き初めについては前項で書きましたように、どこからでも構いま 
せんが、説明の都合上青矢印部分から始めましたが、慣れや個人差は有り 
ますが、たぶん左利きの方はここからが良いと思いますが、一目づつ決めて 
いく作業は利き手にロープを握ったほうが作業が上手く行くと思いますので、 
右利きの方は反対側の黄矢印から始めた方が編みやすいでしょう。 
写真(D)等の背座連続編みになりますと始める位置に制約が出てきますが、 
制約が無ければ基本的には編み始めの方が綺麗に編めますので、前から 
編んでいく方が見栄え良く仕上がります。 
 
 裏面のテンションは可能な限り強く張るのが良いでしょう。ここが緩いと表の 
張りが早く緩くなります。また裏の張りの影響を無くするためにフレームの内 
側にピンや釘を打ち、縦横のロープをそこにかけて折り返して編み、裏面の 
ロープを無しにする方法も有ります。 
綿ロープを使ったイスでは、ロープ巻きではそれほどでもないのですが、編 
んだ
椅子では結構重くなりますので、これは材料の節約やイスの軽量化に 
繋
がり
ますのでなかなか有効な方法だと思います。 
ただ裏を収まり良く仕上げることが今のところ私には難しく、裏を見たときの 
見栄えがあまり良くありませんので、裏ですからあまり関係ないとは思います 
が、どうも性格的に合わないので今のところは通して編んでいます。検討して 
みる価値は有ると思います。 
通しで編んだ場合でも写真(C)の様に座枠の幅(高さ)寸法が小さめの時に 
は
座面が緩んで大きく沈んできた場合には裏面でも荷重を受けてくれますの 
で
良い面も有ります。小型のイスで細めの綿ロープを使う場合にはその辺り 
も
考えに入れて座枠の幅(高さ)
寸法を決めていくと良いでしょう。もちろん写 
真(A)(D)等の大きなイスでも強度やバランスの許す範囲でなるべく座面と裏 
面が
近づく様な設計にしておくのがベターです。 
  基本として四角でフラットを前提に書いてきましたが、
色々変化をつけた応用 
の対応について書いていきます。 
写真(A)(C)の様に側面はストレートで前後の座枠にRを付けたイスでは、編み 
方としては全て同じですが、横編みに強くテンションをかけますと赤丸部分が 
浮き気味になりますので、多少編み具合を加減しながら編んでいきます。また、 
縦巻きはなるべく強くテンションをかけて巻くようにします。 
フレームは基本的にはロープと平行で良いですが、場合によっては予め浮き 
を見越して1、2度角度を付けておくのも良いでしょう。 
「イスについて 15」で続きを書いていきます。 
 
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