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イスについて 13 2002.1.11記
次に横編みについて書いていきます。
横編みは指に負担がかかりますので、必ず手袋をして作業をする必要が
有ります。軍手や薄手の皮手袋等で、作業の性質上なるべく指にピッタリ
した手袋が良いでしょう。
横編みは写真(B)を見れば良く分かると思いますが、機織と同様に縦巻
きに上下々と通していきますので、ロープがあまり長いと一面横ロープを
通してから引く時間が長くかかりますし、半分を過ぎた辺りから引く事が段
々きつくなりますので、初めは長めで良いですが、編む状況に合わせて段
々短めで適当な長さに切り繋いで編んでいきます。
ロープを通して引く作業は、段々きつくなりましたら二回に分けて、三回に
分けてと、状況に合わせて変えて行く事になると思います。この辺りは化
繊のロープでしたらかなり楽になりますが、棉ロープではどうしようもないの
で無理をしない様に根気良く作業をしてください。力任せに一度で引きます
と摩擦でロープが毛羽立ってしまいますので、要注意です。
縦巻きに横ロープを上下々と通して行く方法については、初めは立て巻き
に余裕が有りますので、手だけで楽に作業が進むと思いますが、段々きつ
くなり手では作業性が落ちますし、きつくなりますので工夫が必要です。
色々試しているところで
すが、なかなか良い方法が見つからないので、今の
ところピンセットを使っていますが、まあまあの作業性です。特に最後の20
〜30列に関しては横ロープを
通す作業が大変になりますのでピンセットが
最適かと思います。
編み始めは縦巻き同様に、前後左右どこからでも良いのですが、縦巻き
か
ら続けるのであれば位置は決まってしまいます。
ここでは一応右前から始めていきます。青矢印が編み初めになりますので、
続けてであればそのままここから編んでいきますし、新たに横ロープで編む
場合は縦まきと同様に、図赤丸部分のフ
レーム
内側コーナーの見えない
所に小釘(小鋲)で留めます。この場合は縦巻きが有りますので釘締めなど
で慎重にしっかり留めてください。向きは下側へ出して外側から青矢印の様
に巻く事の出来る向きにします。
まず上下々と通していきますが、ここは立て巻きの上下どちらから始めても
構いません。端まで通しましたら黄矢印の様に引いて、目を決めていくため
に最後少し余裕を残して通します。次に下へ回して茶矢印の所まで戻します。
また、もう一度同じ作業を繰り返して緑矢印の所まで戻します。ここで一列目
を一目づつ決めていきますが、この時のテンションのかけ方で面の張り(硬
さ)が決まります。基本的にはできる範囲で硬めが良いでしょう。続いて二列
目も同じ様に目を決めていきます。この時にロープの撚りが変化しますので、
多少の事は構いませんが、大きければ指で撚りを調整してください。
ここで木のへらなどで紫矢印の向きに一
目づつ詰めておきます。
次に縦巻きの上下を逆にして通し、同じ作業を二回繰り返せば図の様になり、
これでワンクール終了です。
後はこの作業を繰り返していきますが、少しづつ縦巻きがずれて来ますので、
適宜修正しながら編んで行きます。また横編みも直線と左右の寸法を適宜確
認しながら編んで行き、最後は裏側で立て巻きに結び編み上がりです。
裏側については多少手間をかけて、適当に大まかに見栄え良く編んでおけば
良いでしょう。
「イスについて 14」で続きを書いていきます。
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