Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

top

 Challenge                                             << 前へ 次へ >>

イスについて 11 2002.1.5記

(A)  
(B) 面ロープの座  
(C)  
(D) イージーロッカー 座背 4o綿ロープ編包み  

 背と座にロープを使ったイスにおいて一番問題になるのは、耐久性と汚
れだと思いますが、耐久性については前にも書きました様に、やはり化繊
のロープが種類は色々有りますが一番優れていると思います。
しかし実際に編んでみますと、ロープ巻きではどちらでもさほど変わりは無
いのですが、これが編みやすく編み難い所が有りまして、化繊のロープは
すべりが良いので横ロープを通して引く時には、これが結構大変な作業な
ので助かるのですが、逆に網目が動きやすくなりますし、横ロープのテンシ
ョンを強くすればするほど密に巻き難くなってしまいます。当然綿ロープで
はこれ等の事は反対の傾向になります。
編みあがった面の張りが、化繊のロープは伸縮が大きいので、綿ロープに
比べると気象状況でかなり変わります。また、この変化が編んだ物の方が
良く分かります。
汚れについてもやはり化繊の方に分が有りますし、クリーニングについて
も楽だと思います。
それぞれの良さが有りますので、何を重視するかを考えて決めていけば良
いと思います。
私の場合は、面の張りがなるべく変わらない事と、網目が動き難い事を重
視して、天然素材が好きなこともあり耐久性と汚れには多少不利な綿ロー
プをあえて使っています。

前にロープ巻きのイスで書きました様に一脚でかなりの長さを使います。
また、写真(D)のイージーロッカーでは、背は編みぐるみで背座連続編み
ですから、4ミリの綿ロープを400メートル強使います。
ロープの購入については、一脚編んでみようという事であれば、まずはホ
ームセンターなどで良いと思いますが、少し本格的にロープを使ったイス
を作るのでしたら、ロープの種類や価格の事を考えると、やはりロープ専
門店や問屋さんを探したほうが良いでしょう。今はインターネットで探すの
も良いと思います。
私の場合はロープ専門店で300メートルのロール単位で購入していますが、
この単位も編む椅子は繋いで編みますので、わりと無駄なく使いきる事が
出来るのですが、巻くイスは繋がずに一本で巻きますので、太いロープは
良く考える必要が有ります。

綿ロープは個人的には生成りのままが一番好きなのですが、汚れの事も
ありますので色の付いた物が無難だと思います。ただ、化繊のロープに比
べるとカラーロープの入手範囲が狭いので、好みの色が欲しい時には生
成りで購入して後染めする事になると思います。
どんな種類のロープでもかなり堅く編んで有りますので、染料があまり深く
染み込みませんし、そのためかどうか判りませんが、この後染めはむら無
く染める事はまず無理な様ですし、ロットにより色見本が有っても多少色は
変わってしまいますので、頭の痛いところです。
ロープ屋さんによれば、染めむらの無い綺麗なカラーロープは、糸染めし
てから編ま無ければ無理だそうで、かなり量が多ければ糸染めから特注
する事も出来るそうですが、個人ではとても無理なので、多少多めに購入
したり、染めむらが出ても目立ちにくい色を選ぶなど以外に方法は無いで
しょう。
また後染めは洗いが完全には出来にくいからだそうですが、濃い目の色や
原色に近い色は、衣服に色が付く可能性が有りますので、染屋さんに聞く
などして色を考える必要があります。
写真のイスは全て化学染料で染めた物ですが、少し贅沢をして草木染など
もなかなか趣の有るイスになると思います。ただ草木染はあまり濃い色は
無理があると思いますので、濃い色であれば柿渋染めなどが有りますが、
これなどはなかなか落ち着いた感じの雰囲気のイスになります。いずれ写
真を載せるつもりでいます。また藍染も出来れば使いたいところですが、こ
れは色が付きますのでイスには不向きです。

「イスについて 12」で編み方についてを書いていきます。


                                << 前へ Page top 次へ >>