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その他のホゾ、構造について 6 2001.11.26記

 丸ホゾの部材加工について、 ウインザーチェアの貫などの両側にホゾ
が有る物を例に書いていきます。
設計においては、通しホゾの径と胴付き面の径は、前項のホゾ穴の所で
書いた事と、必要な部材強度から決まってくる部材径と、外観上のテー
パーの付け方などから、総合的なバランスを考えて決めて行きます。
このテーパーの勾配は、図の線の様に小ガンナで削る時に、丸部分
のホゾ先にかからない角度に決めます。これが線の様にホゾ先にかか
りますと、南京ガンナ等を使う事になります。南京ガンナでも問題ないの
ですが、小ガンナであれば作業台の上で部材を片手で回しながら削って
行けますので、作業効率が違います。
またテーパーの勾配を決める時、矢印の寸法もあまり小さくすると、ホ
ゾの穴あけがしずらくなり、胴付きの効果も薄くなりますので、加え合わせ
てバランスをとる必要が有ります。この辺りの事はホゾ穴と同様に、原寸
図を描いて確認しながら決めていきます。
文章が下手な事と合わせて、書くとややこしく感じると思いますが、この辺
りの事は少し経験すれば自然に自分なりの寸法関係の決め方が出来て
しまいます。また思いつくままにダラダラと書いている他の事も本来はあ
まり必要では無く、基本的な木やホゾの性質を理解してしまえば、後は状
況に応じて自然に対応出来てしまう事ばかりです。
百読は一体験に勝る事無しです。

ホゾの加工は、まず部材を木取りした後に図の丸の様に、両木口の
中心に テンプレートなどを使い通しホゾをスミ付けをします。
次はその下の図の様に、普通の平のぞと同様に昇降版やルーターなど
でホゾ加工します。この時次の加工で丸めて行きますので、スミ線を消さ
ない程度に少し太めに加工します。
次にホゾのスミ線を目安にノミで少し太めで丸めて行きます。後はその
他の道具について
」で書きましたサンダーを使い、横ズリで削りホゾ穴に
当て確認しながら仕上げて行きます。

この時、端材に通しホゾと同じ穴を空けて、確認ゲージを作っておくのも
便利です。
この通しホゾはウインザーチェアなどの場合は少しに緩めに仕上げます。
ウインザーチェアの様に全てのホゾを一度に組む物は、全てを均等に締
めて行く事は不可能ですから、この通しホゾに遊びが無いと上手く組む
事が出来ません。
最後にホゾ元の部分はノミでピン角に仕上げ、入り面を取っておきます。
次に両胴付き面に図の丸の様に胴付き穴のスミ付けをします。これも
テンプレートなどを使い、目測でスミ付けをします。ドーナツ型の型紙を作
る方法も有りますが、穴あけ精度や通しホゾの作業精度と胴付き部分も
現合で合わせて行きますので、あくまで目安線ですから、目測でなるべく
正確にと言う事で十分です。
次にテーパーを付ける基準線(テーパーライン)を図の線の様に四面
引き回します。
次は部材を丸めていきます。
まず昇降版やルーターで図の様に八角にします。次にテーパーラインと
胴付き穴のスミ付け線を目安に、図の線の様に少し控えて八面テーパ
ーカットします。ここまでは機械で加工できますが、ここからは小ガンナで
丸めていきます。
ここで部材の番地を決めてしまいます。ホゾとホゾ穴はここまでの作り方
ではバラツキが有りますので、現合で丸めていきます。そこでホゾがどこ
のホゾ穴にどの向きで入るか
を決めて、通しホゾのどこかに番地(マーク)
を付けておきます。
後はテーパー部分を16角、32角と角を落として丸めて行き、胴付き穴の
スミ線に近づきましたら、向きに注意して番地のホゾ穴に当てて確認しな
がら削って行き ますが、この時、図の矢印の様に削る部分に鉛筆で印
をつけ、その印を削り取 ります。この作業を繰り返して、最終的に八部程
度入るまで削ります。
こうして両側のホゾを仕上げましたら、次はストレートの部分を丸めていき
ますが、ここでは木表、木裏が有りますから部材を削る向きが変わります
が、部材が丸いのでその境目辺りは削り肌を良く見て、削る向きに注意し
ながら仕上げます。
これはテーパー部分はその性質上逆目は起き難いと思いますが、木目に
より起きることも有りますので、その時は図の矢印の様に木口に逆目の
起きる部 分の印を付けてそこは逆向きに削ります。
後は図の丸部分の角を取るように削り、部材は完成です。


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