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ホゾについて 7 2001.11.8記

 「ホゾについて 5」で少し書きました「欠き込みホゾ付き三枚 接ぎ」の角
度の付いた接ぎの作り方の例をあげて少し詳しく書いていきます。

写真はイージーチェアの擦り足と支柱の接合部分です。各材料は板目を
使い断面寸法は、擦り足が34×90ミリ、支柱が39×81ミリ、差込角度は
15度です。
まずスミ線を入れていきます。
擦り足に角度定規とスコヤで15度の角度の付いた三方胴付きになる、胴
付き面の線を四面に引き回します。この時矢印の支柱を差し込む巾寸
法は、部材寸法より1ミリ狭く80ミリでスミ線を入れます。
次にケビキで欠き込み線を矢印が13ミリ、矢印が4ミリ、のホゾが8
ミリで入れますが、ホゾ穴は下端のみスミ線を入れます。上端は欠き取り
加工で無くなってしまいます。
支柱も同様に、下端より86ミリ(矢印)のところに15度の角度の付いたホ
ゾの切り込み深さの線を四面引き回し、次にケビキでホゾの切り込み線を
矢印が6.5ミリ、中の通しホゾが8ミリで入れます。
後は込栓の通し穴を下端より40ミリの所にセンター振り分けで8ミリの角穴
のスミ線を入れます。この時に8ミリの角穴だけは白書きでケガキます。
ここで入れたスミ線で胴付き面の線を四面に引き回しは、なかなかピッタリ
合わない事も有ると思いますが、実際には現合で作業していく目安線です
から、あまり神経質になる必要は有りません。
これでスミ入れ終了です。

次は加工に入ります。
まず擦り足の三方胴付きの切り込みを入れていきます。昇降版とマイタゲー
ジ、トリマと治具などの組み合わせで、一番上図の赤丸部分を基準点として
角度15度、深さ4ミリの切り込みを入れます。次に矢印の80ミリ平行移動
した所の切り込みを入れますが、この寸法が一番大切ですから一度で決め
ずに、まず1〜2ミリ控えて切り込みを入れ、後は支柱を当てて現合確認しな
がら 支柱巾−1ミリの切り込みを入れます。

次に今入れた切り込みを基準に、上部に角度15度、深さ13ミリの切り込み
を入れ、この切り込みを基準に、最後に逆角度になる残りの一面に角度15
度、深さ4ミリの切り込みを入れます。
矢印13ミリの欠き取りは角ノミを使いますが、昇降版やルーターでも加工
できます。鋭角部分が残りますのでノミでさらいます。この辺りの加工順序は、
工具、工法により変わってくると思います。

今の矢印の欠き取り加工面に、8ミリの通しホゾのスミ線を入れ、角度の
付いたホゾ穴を開けます。
角ノミ盤が有れば図の様に15度の角度治具(矢印)を使 えば簡単に開け
る事ができますが、卓上の角ノミスタンドの場合は、テーブルと角ノミ間の
スペースが狭いので角度治具は使えないと思いますので、その下の図の様
に、垂直に開けられるところだけ掘り込みます。深さは慎重にくれぐれも掘
り過ぎに注意して開け、後はノミで掘っていきますが、角度は図の様に、上
側は胴付き面を基準に出来ますが、下側は15度の箱治具(矢印)を作り
図の様に当ててのみで掘ります。150ミリのミニスケールなどで直線を確認し
ながら掘ってください。
支柱の差込角度は三方胴付きで決まりますので、ホゾ穴の角度は精度を出
すに越したことは無いのですが、あまり慎重にする必要は有りませんが、
センターだけはなるべく精度が出るように加工してください。

次に両側の欠き取り溝を深さ4ミリで加工していきます。
ここは接着力を上げておきたい所なので、良く密着するようになるべく滑らか
な平面を出すために、必ずルーターかトリマで加工してください。昇降盤や丸
ノコスタンドなどで何度も引く加工では、切筋が付いてしまい密着が悪くなりま
すので不向きです。
この溝は巾が広いので、トリマではベースが小さく加工しずらいので、3ミリの
透明アクリル板で大きなベース作り取り付けるか、図の赤い四角二箇所の辺
りに削らない所を残して、必ずトリマベースが乗るようにしてやれば広い面で
も安定して加工する事が出来ます。後は残した所をノミで取れば擦り足の加
工は終了です。

続きは「ホゾについて 8」で書いて行きます。

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