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椅子について 25 2006.9.7追記
ペーパーコード自体は切れるまで使えますから、踏み台にしたりしないなど
普通に椅子として扱っているのであれば、相当丈夫で長持ちするもので5年
10年は楽に持ちますが、へたり方が問題になってきます。使い始めは確か
に堅めで、使うことで段々当たりが柔らかくなりたわみが大きくなってきます。
こうしたことは椅子の用途、椅子全体の仕様や個人的な好みも関係してきま
すから、一律には決められませんが、あくまで私の経験好みではペーパーコ
ード自体が切れる前に、たわみが大きくなりすぎて快適な座り心地とはいえ
なくなってしまいますから、ペーパーコード自体の寿命は長いのですが、それ
を編み込んだ面自体の快適に座ることの出来る寿命は短くなってしまう傾向
にありますので、作り手側から見ればなるべく使い始めの状態を、いかに長
く持たせるかが思案のしどころになるでしょうし、使い手側から見ればそうし
た事を意識して、なるべく
長い間緩みやたわみの少ない遅い椅子を選んで
いく必要があるでしょう。
製作的な事に関して言えば、実際に椅子を使っていく場合において、編み上
がりの非常にしっかりした座面は使用頻度にも寄りますが、よくもって1〜2年
(当たり前ですが相当変わります。)
程度までで、それ以降はある程度張り
が緩くなりつつ使っていくわけですから、
ある程度座面がゆるくなった状態で
の使用期間が一番長くなることから、SHや背もたれ、アームの高さや座面
角度など椅子を纏め上げることにおいて、
どの程度の状態を基準に考えて
いくかもなかなか難しいところです。
例えばある程度座面が緩くなった状態を基準にしたあまりに、使いはじめに
おいて余り快適ではなくなってもいけませんし、当然逆の場合も然りですから
こうしたところを良く考えて纏め上げていく必要があるでしょう。
使い手側から見れば、家具店などでペーパーコードを編んだ椅子に座ってみ
るときには、こうしたところまで考えてみるべきでしょう。
ただこれも椅子の用途により随分感覚が変わってくることは言うまでもない
でしょう。例えばダイニングチェアと背座の角度の大きいイージーチェアなど
を比べた場合にダイニングチェアでは上に書いたような傾向にありますが、
イージーチェアなどでは面が緩んでたわみが多くなっても、快適に座り続けら
れる可能性が高くなるでしょう。
日本でペーパーコードを編んだ椅子といえば、何と言ってもYチェアが一番使
われているのではないかと勝手に想像していますが、このクラスの椅子の張
替えには、これも勝手な想像ですが1〜2万程度の出費を覚悟しなければい
けないと思いますから、4、5脚編みかえれば一脚新品が変えてしまう程の出
費でおいそれとは編み変え出来ないでしょうから、随分ひどい状態で使い続
けて
いる方も随分おられるのではないかと、大きなお世話ですがこれまた勝
手な想像をしてしま
います。
ペーパーコードを編んだ椅子を使われるのであれば、あらかじめこうしたこと
を覚悟して、椅子はメンテナンスしながら代々使い続けていくものであると捉
えておかないと、当てはずれなことも起きて来てしまうでしょう。
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