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椅子について 26 2006.9.14追記

 
 

今まで書いてきたことを踏まえた上で、誤解を恐れずに一言で言ってしまえば
私の好みも入っていますが、堅すぎるくらいにしっかりテンションをかけて編ん
だものを選ぶべきでしょう。
また編み込みでは部材や部材の接合部分に非常に大きな負荷がかかります
ので、柔な作りでは椅子のフレームが持ちませんので、しっかりテンションをか
けて編み込めませんから、編み込めるという事はフレームがしっかり作ってあ
り、椅子本体も長持ちするという ことです。これは一つの単純な例として挙げ
ましたが、当たり前ですが一つの事に色々な事が関連し合って いますので、
そうした所まで思いを巡らしつつよく考えながら見ていか れると良いでしょう。

ペーパーコードについて色々書いてきましたが、説明の都合上非常に話を単
純化して進めてきていまして、実際には色々な要素が複雑に関連し合ってい
て、簡単、単純には説明しにくい事柄ばかりなのですが、少し強引(誇張気味)
に解釈して いるところもありますので、そうしたところもお含みおきください。
最後に後一点別の観点のことを書いておきますが、ペーパーコードを編んだ
椅子では編み方の方法に関わらず、座る(立ち座りや体を動かす)ことでペー
パーコードのきしみ音が発生することが挙げられます。物理的な座り心地とは
直接接関係のないことではありますが、座ることによる一つの複合(関連)要素
として、こうした音色(感触)には好き不好きがありますので、非常に不快に感
じてしまう方には不向きな種類の椅子になってしまう可能性があり、まさに十人
十色です。
こうしたところは机上では思い至らない事柄の一つで、やはり椅子に関しては
実際に座ってみたり、可能であれば有る期間実際に使って生活してみることが
出来れば、適切な判断を下しやすくなるでしょう。

ある程度ペーパーコードを編んだ椅子について把握し ていただけましたでしょ
うか?色々な物、事の説明、解説においてはどうしても 利点の みを強調して
しまう傾向にあり、ある程度致し方の無いと事である思い ますので、なかなか
冷静、公平に物、事を把握、 判断できにくくなってしまうもの ですから、そうした
ことを意識しながらなるべく 冷静にペーパーコードを編んだの 椅子について正
し く把握していただけるように 書いてきたつもりです。
全体として少しマイナスイメ ージを受けるかもしれませんが、どうして々そんな
ことは全く無くて、椅子の背 座を作り出す素晴 らしい素材の一つで、是非一度
ペーパーコードを編んだ椅 子を使っていただ きたいものです。
また 以前はペーパーコードの入手に苦労することもありましたが、現在ではど
なたでも容易に入手できるように状況になって来ていますので、工房家具でも
扱われる方が随分増えてきていて、見かける機会も多いと想像しますが、そん
な時の参考にしていただけたらと思います。
またチャレンジ精神旺盛な方でしたら、編み方自体は簡単、単純なものですか
ら自分で編み直すことも十分可能です。ただなかなか奥の深いところもありま
すので、直ぐに満足の行く編み上がりにはならないかもしれませんが、たとえ
仕上がりがいまいちでも自分で編み上げた椅子を使うことは格別のものがあ
りますので、是非チャレンジしてみてください。