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椅子について 24 2006.8.31追記 
     一つ例を挙げますと、Yチェアなどは椅子の用途から見てわりと大きめに座 
面
角度を取っていると思いますが、事務やダイニングなど色々な所で快適 
に扱
える一つの要因になっているのではないかと思います。 
Yチェアを例に出しましたので別の視点から見ていきますと、前項で書きま 
したように、座面が沈み込んだ分笠木は想定した位置より上側に移動して 
上半身を支えることになり、座り心地(背当たり)が変わってくることになりま 
す。Yチェアやチャイニーズチェアなどのように笠木が細い丸棒であることは 
ありますが、笠木と座面間の縦に背板 を渡しますと、こうしたことに対する 
有
効な対処方法になります。 
ただどんなことにも裏腹のことがありますので、椅子の用途により良く考え 
ていく必要があります。 
橙線の笠木だけの椅子では、お尻の位置を各自微妙に調整することになり 
ますから、座面と笠木との空間即ち白楕円点線部分の空間が非常に重要 
になってきますので、ここに縦の背板があればそれ以上腰を後ろに引けなく 
なってしまいますので、こうしたところも良く考えていく必要があります。 
ペーパーコードを編んだ椅子について色々書いてきましたが、ある程度把 
握していただけましたでしょうか、細かいことを見ていきますとまだまだ書く 
ことは色々有りますが、製作関係の事が多くなってしまいますので、ここで 
はこの程度までで留めておきます。 
ここで少しまとめてみますと、ペーパーコードを編んだ椅子では、その編み 
方のいかんに関わらず使うことで面の張りが緩くなって大きくたわむように 
なってしまいます。これは要するに椅子のSHが変化することになります。 
またこの時にお尻の位置を思い通りの所に据え置きにくくなってきます。 
編み方いかんに関わらず
座面の緩みたわみ自体は自然なことで致し方の 
ないことですし、ある程度は薄いクッションや座布団などで対処することがで 
きます。 
編み方の違いにおいて、上の写真のカナコ編みは少しスプリング感のある 
座り心地になり、使うことによる面の乱れは少ないですが、面強度自体はY 
チェアなどの編
み方より多少劣りますし、座面のへたりも早いと考えて良い 
でしょう。 
一方下の写真のYチェアの編み方はスプリング感はありませんが、カナコ編 
みに比べて
面強度があり、安定感のある座り心地になります。使うことによ 
り面の編み目がすいたり乱れたりはカナコ編みに比べておおきく、こうしたこ 
とはカナコ編みよりも作り手の編み込み技量が大きく影響してくるでしょう。 
  
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