Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

top

 Challenge                               << 前へ 次へ >>

イス雑感 15 2003.2.10記

 
ウインザーチェア L  

椅子は何と言っても座り心地が大切だと思っていますが、普段の生活で使
う実用性を考えて行きますと、軽いことや取り回しが楽なことも非常に重要
です。しかし軽く作るために強度が落ちて壊れてしまっては話になりません
ので、丈夫でなければなりませんから、その辺りの兼ね合いもなかなか難
しいところです。前項でも書きましたように何十年もの耐用年数を考えてい
くには相当強固な作りにしておかなければなりません。
実際に平らな床で椅子ががたつかない状態で使う場合と、あまり平面性の
良くない床で椅子ががたつく状態で使う場合を比べて見ますと、同じ椅子
であれば相当寿命が変わってくるのではないかと思います。

今まで説明してきたウインザーチェアの丸棒、丸ホゾの差し込みでは平ホ
ゾのように胴付き面を設けずに差し込みますから、丸ホゾでは有りますが
大入れとか追い入れホゾ状態に成ります。当然部材全体を差し込みます
ので部材自体はどうしても細いものになりやすいですし、部材自体の機械
的強度は落ちますが椅子が軽くなりますし、逆に接合部構造も含めて椅子
全体のたわみに対してうまく馴染んでくれますので、その特長を生かしてう
まく適材適所で活用したいところです。

剛構造、柔構造と言う言葉が有りますが、これで見ていけば剛構造は上の
写真のように、平ホゾなどで胴付き面を設けて面と面を密着させて接合す
る框構造で、部材が太くなりやすいですし、部材の機械的強度は上がりま
すが当然重くなります。
接合面は椅子全体がたわむことで絶えず離れようとしますので、見栄え的
にも椅子の強度(寿命)を落とさないためにも、椅子全体を強固に組み固め
て、なるべく椅子全体がたわまないようにしておくことになりますので、どちら
かと言えば強引な作りです。
これから行けばもう一方の柔構造は下の写真のようになりますが、これを
柔構造と捉えて良いのかは分かりませんが、あくまで上の写真のような椅
子に対しての私なりの解釈です。上に書きましたようなウインザーチェアタ
イプの大入れとか追い入れホゾ状態で、椅子全体のたわみに対してうまく
馴染んでくれますし、接合部に胴付きの面と面の接触部分がありませんの
で、見栄え的な不都合が出難いことに成りますので、椅子に向いた接合方
法だと思います。
ウインザーチェアタイプ以外にも、シェーカーチェアタイプの丸棒で構成され
た、丸ホゾの大入れとか追い入れで組み上げている椅子も同じように捉え
て良いと思います。
勿論柔構造の椅子はその考えをもっと押し進めて、ホゾ部分を固めずに
可動式にして、色々な条件に対応できる椅子も有りますので、こうした椅子
を本来は柔構造と言うのかもしれません。


                                   << 前へ Page top 次へ >>