Challenge 2
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ホゾについて 84 2003.10.27記
随分話が横道にそれてしまいましたので、話をホゾの罫書きのところまで
戻しますが、上の図のように通しホゾで長さ方向に角度が付いてくる場合
などでは、白線を入れて引き回
しの段階で、両側は緑点線のように自在
角度定規などで罫書きますが、この時に両側の角度は左右勝手になりま
すので、自在角度定規の設定を変えて罫書くことになりますから、引き回
しのラインがずれ
やすくなりますので、特に慎重に進める必要があります。
またこれ以外にもイスなどでは青点線のように、ホゾの幅方向に角度が付
いてくる場合が有りますし、二段目の図のように、部材に対して角度の付い
たホゾ穴を空けることも多く出てきますが、こうした角度の付いたホゾは罫
書き、ホゾ穴加工、ホゾ加工、組み立てと面倒になりますし、一概には言え
ませんがホゾ強度も落ちやすくなりますので、設計の段階でよく検討して避
けることができるならば角度の付いたホゾはなるべく避けて、角度の付か
ない単純なホゾにしたいところです。
こうしたこと以外のことでもわざわざ難しくする必要はありませんし、ある仕
様を満たすために複雑なことや難しいことをしなくても、シンプルで簡単な
方法
で満たすことが出来るならば、素晴らしいことですし自然で質が高いと
言え
ます。
二段目の図のようなホゾ仕様ではケヒキが使えませんので、自在角度定規
で罫書きますが、止めホゾでは一面だけですので不都合がでることはまず
ありませんが、通しホゾではケヒキが使えませんから裏表の精度が出しに
くいですし、通常ホゾ穴は左右ワンセットですから勝手違いになりますので、
特に慎重に罫書きます。また角ノミの加工においても裏表で
は勝手違いに
なりますので、加工精度が悪くなりやすく罫書き線が頼りにな
りますので、
とにかく貫通穴がずれないように慎
重の上にも慎重に罫書きます。
またこうした角度が付いてきますと、角ノミの加工ではホゾ穴口は四面とも
斜めに繊維を切ることになりますから、ホゾ穴口が荒れやすくなります。
特に黄線部分は目立ちますが、通しホゾでは必ず四面白書きでしっかり繊
維を切っておきます。
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