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木の扱いについて 3  2002.6.17記 
天板トップの鉋がけを考えますと、逆目が出ないように接ぐ板の木目 
の向きを合わせて交差杢理のような状態にならないようにしておかな          
ければいけません。木表と木裏を揃える場合には自然に木目は揃い 
 (同じ向き)
ますが、交互に接いだ時には       
木表と木裏は削る向きが逆 
になりますので、削る木の目を合わせるために木の上下を逆にします 
ので、トッ
プの木目は上図のようになります。 
木表と木裏は多少表情が違いますし、木目が互い違いになりますが、 
こうした見た目は好みが有りますので、どちらが正解とは言えません 
ので、木の動きをよく理解した上でならどんな組み合わせでもかまい 
ません。 
 
広葉樹などの堅木の場合であればさほど問題になりませんが、針葉 
樹系の柔らかい木になりますと、トップに傷が付きやすくなりますので 
少しでも硬い部分を使おうと思えば、木の芯に近い木裏をトップにして 
おきたいところです。      
     木の乾燥で書きましたように、板を桟積みして乾燥させた場合には二 
番目の図のように、木表の赤丸部分にひびや割れが入りやすいので、 
木表をトップに使う場合には使えない板や、ある程度板を薄く削る必  
要が出てきますが、木裏をトップにすれば木表に多少にひび割れがあ   
っても問題なく使えますので、歩留まりは良くなります。   
また少しでも幅広の板を使おうとする時に、白丸部分は木の表皮に近 
いので白太が入りやすいのですが、木表をトップにすれば幅を落とさな 
ければなりませんが、木裏をトップにした場合には多少の白太が入っ 
て    
もそのまま使うことが出来ますので、わずかな事ですが歩留まりは良 
くなります。 
三番目の図は二枚の板を接いだ物を木口から見たところですが、図の 
茶丸部分の両板の木端面の木目が、左の板はおい柾、右の板は柾目 
である場合など、トップの板厚が薄ければさほど問題になりませんが、 
厚くなりますと時間の経過とともに左右の板の伸縮の違いから、白丸部 
分に段差が出る可能性が大きくなります。これを目違いと言いますが、 
板を選ぶ段階でなるべく木端面の木目を合わせるようにして目違いが 
出にくくなるようにします。 
テーブルの天板などは、こうしたことを総合的に考えながら、かつ木目を 
見栄え良く板を配置していかなければなりませんのでなかなか難しく、天 
板に使える板は少なくなり悩むところですが、そこもまた楽しいものです。 
その他の板を接ぐ状況においても、こうしたことを総合的に自分なりの 
考えで判断して決めてください。 
 
「木の扱いについて 4」で続きを書いていきます。 
 
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