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構造について 208 2006.4.27追記

 
 

もう少し座面について詳しく書きますと、当然矢印の座面最後端ライン
は編むためにある程度のフレーム幅がありますので、この部分はクッシ
ョン性がありませんから、実質的には矢印ラインはフレーム幅分前側
になり、益々条件が厳しくなることになります。
座枠を図の点線のように湾曲させることができればうまく対処できます
し、視覚的な収まりも改善されますが、編む座ではこれがなかなかうまく
いきません。ある程度は座面有効部分を湾曲させる方法もありますが、
大きく湾曲させることは望めませんので、他の部分との総合的な対処を
してい くことになります。

こうした仕様のイスを設計してみますと、この部分が一番難しくて頭を悩ま
せるところだと思いますが、自分なりに色々工夫してこうしたタイプのイス
に是非挑戦してみてください。勿論先にイスに関するところで書いています
ように、このタイプのイス以外でも背板(笠木)の湾曲を大きくした仕様では
こうしたところが問題になってくる場合がよくありますが、案外見落としがち
なことではないかと思います。

その点、下の写真のように木の座面では座面形状を自由自在に変えるこ
とができますので、笠木に合わせて点線のラインを出すことは容易です。
また当然木の座面では笠木との接合においては、わりと自由に位置を選
べますので非常に相性が良いことがわかると思います。
ただ脚の位置、配し方においては、木の座面においてもある程度難しさが
あることは致し方のないことです。

背面より  

相変わらず分かりにくくてまとまりのない文章になってしまいましたが、この
タイプの笠木についてはこの程度までにしておきます。とにかくこのタイプ
の笠木は設計製作ともに非常に手間がかかりますが、独特の使用感と存
在感がありますし、加工においても色々な技術が必要になりますから非常
に勉強になります。拙い私の笠木の製作例で書いてきましたので笠木自体
はあまり参 考になりませんから、世間には素晴らしい笠木がたくさんありま
すのでそち らを参考にして、是非自分なりの笠木に挑戦してみてください。
 

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