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構造について 191 2005.12.30追記

前項 の続きになりますが、そこでアーム部分が点線のようにある程度
長い馬蹄形の仕様で、前脚辺りまで伸ばした笠木を作ることを考えますと、
二段目の図からも分かるよ うに伸ばした部分は目切れで強度が落ちてし
まいますが、それを置いておいても板幅の広いもの即ち矢印の寸法大
き い板が必要になり材料の入手や歩留まりの悪いものになってしまいます。
また 三段目の図のように均質な木取りではなくなってしまいます。
要するに二段目の図のように留めで笠木を作る場合は、前項で書きました
ようなある程度最適な笠木仕様の範囲が有るという事ですから、別の寄木
形状を考えていくことになります。

アーム部分が有る程度までの短い笠木では、二段目の図のように二枚の
留め接ぎで矢印のように留め一角で笠木に対応していた訳ですから、
この馬蹄形の場合は主要部分を色矢印のように繊維を走らせておけば
笠木強度としては申し分ないことになり、留め二角で対応していけば良い
ことになります。即ち三つの部材を寄木して笠木を構成することになります。
別の言い方をすれば湾曲が深くなれば点線のように二段目の図の状態
の留め接ぎ部分が二 ヶ所あると考えて良い訳です。
さて実際に馬蹄形の笠木を寄木で作るには、最終的な形としては三つの部
材をコの字に組み上げればよいことになりますから、なるべく容易な加工組
み立て方法を取る事を考えれば、具体的な接合形状は二つに絞られること
になります。

もう書くまでもないと思いますが、一応下の図にその二種類の接合形状を表
わしました。今までの延長線上で行けば左図のようにそれぞれの部材は留
めで接合することになります。寄木作業の簡易さを求めるのであれば右図
のように木口と木端を直角で接いでしまいます。もちろんこの右図側では
矢印ラインで接ぐこともできますが、円弧部分を上の図のように一枚板から
切り出すことになってしまいますので、円弧部分は幅広の板が必要になり先
に書いていますように何かと不都合が出やすくなりますから不向きでしょう。
左図のように留めで接いだ場合は、それぞれの接ぐ板が均質な状態で組み
上がりますが、右図の場合は木口と木端の接ぎになりますので伸縮差が出
ることになりますので、こうした違いをよく頭に入れておく必要があります。


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